もう手に入りましたか⁉︎
13日に突如オンラインストアで予約が始まった、Apple(アップル)の「AirPods」。当初は10月末に発売される予定でしたが延期、もう1月まで発売されないんじゃないか…とも噂されていました。しかし本当に急に予約が始まりましたね〜。
日本では19日にオンラインストアの発送が始まり、いくつかのAppleストアでは店頭販売も行なっておりました。今やオンラインストアでの購入は、年明け以降の発送で手に入りづらい新製品ですが、このほど米Gizmodoの記者Christina WarrenさんがAirPodsをレビューしています。
これから届く方も、まだ迷っている方もぜひ参考にしてみてください!
今回、Appleが開発した160ドル(日本では1万6800円・税抜)のAirPodsは完全にワイヤレスのイヤホンで、こういった製品はSol Republic(ソル・リパブリック)やSamsung(サムスン)のような企業が挑戦してきた分野でもあります。
さて、AirPodsは当初の予定から約2カ月遅れて発売されたわけですが、まず言うとすれば必ずしも買うべき製品ではありません。AirPodsが同じようなワイヤレスイヤホンのなかで最も優れていると思うところもあれば、不便に感じるようなところもあるわけです。
1番の魅力は、ペアリングのすばやさ

まずAirPodsを使っていて素晴らしいと思ったのは、iPhoneとのペアリング。単純にAirPodsが入ったケースのフタをiPhoneの近くで開けて、後ろのペアリングボタンを押すと「接続」ボタンがポップアップで表示されます(画像左)。
ー度iPhoneとペアリングしてしまえば、あとはiPhoneの近くでケースのフタを開けると即座に接続されるようになります。またその際は、AirPods本体とケースのバッテリー容量がポップアップで表示されます(画像中)。
もうBluetoothの接続画面を開く必要は完全にないんです。ここが2016年のデバイスとは思えないほど良い印象です。「完全にワイヤレス」というのもまた未来的ですしね。

スバリ、操作性と音質は?
いつものイヤホンと違うのは、AirPodsを耳に入れるとセンサーが感知して「ブォン」と効果音が鳴ります。この効果音は、AirPodsから音を再生できる状態にあることを知らせる音です。また両耳につけている状態から片方を取ると、音が一時停止するようにもなっているのです。
音質は以前のレビューでも言っていたように、けっこういいです。高音域から中音域はスッキリしています。ただ低音域のどっしりとした重圧感はありません。あとこのデザイン、少し昔のAppleを彷彿とさせますよね。
バッテリー5時間持つは本当
また、バッテリーの持ちもしっかりしています。スペックには満充電で5時間使用できると書かれてるように、自分もちょうどそれくらい使用できました。もちろん40時間も使い続けられるヘッドフォン「Beats Solo 3 Wireless」には至らないものの、こんなに小さいのに5時間使えるのは上出来でしょう。
またデンタルフロスのケースみたいなこの小さなケースは、AirPods本体を充電するもので、ケースに搭載されたバッテリーを満充電にすれば24時間使用できるようになります。
あと、AirPodsで良かった点は通話のときです。週末、ニューヨークの寒さに立ち向かいながらAirPodsで通話をしてきましたが、その通話相手の言うところでは、普段よりも声が良かったそうなんです。しかもそれは、風や雪のなかでも関わらずです。

致命的なのは、音量の切り替え
それでも、AirPodsはまだ完璧ではありません。AppleはAirPodsにSiriが組み込まれていると誇張していますが、実際にはAirPodsを2回タップして呼び出しているのはiPhoneのSiriですからね。また、Siriに話しかけて音量をあげたり音楽を変えたりできますが、逆に言えばiPhoneで操作しない限り、音楽のコントロールはSiriからしかできません。
特に音量を変更するときなんて、理想の音量になるまで「音量を上げて」「音量を下げて」と言い続けないといけません。もちろんiPhoneの音量ボタンで操作するより時間が掛かりますし、それよりも公共の場で1人で話すのはちょっと馬鹿げてますよね。しかもSiriはインターネットに繋がっていないとうまく動かないし。う〜ん…惜しい。
なおAirPodsのダブルタップ操作は、Siriから音楽の停止・再生に変更することが可能です。なんで音量の変更には対応しなかったんでしょうか?

結果的にどうなの?
AirPodsはわたしが使用したなかでは最高のワイヤレスイヤホンで、総合的にはAirPodsは好きです。しかし物理的なコントロールボタンがないのは、AirPodsをシンプルなイメージにするためであり、あくまでもAirPodsの事情を優先しているのです。このような制約が、AirPodsがまだ完全に成熟した製品になる準備ができていない理由とも思います。音のコントロールをするのにいちいちSiriを呼び出すなんてもってのほかですからね。
最後にAirPodsの購入を迷ってる方に言えるのは、この完全なワイヤレスイヤホンでしか味わえない、小ささや線のない快適さに何よりも魅力を感じるのであれば、AirPodsは買いです。音のコントロールができないことに気になる方は、バージョン2を待つべきです。
まとめ
・本当に快適。たぶんわたしが今まで着けてきたワイヤレスイヤホンのなかで最も快適。
・耳からは落ちなかったし、ルームランナーで走っているときも落ちそうな気配はなかった。ただ、外で本格的に走るときに使うのはオススメしません。
・コントロールボタンやジェスチャーがないのは、バカみたいに使いづらいくて苦痛。
・AirPods本体への充電は本当にはやく、15分間ケースに入れておくだけで3時間分充電される。
・もし今までのEarPodsが耳に合わないのであれば、AirPodsもほぼ同じ形状なので、1度ストアで確認したほうがいい。
・めちゃくちゃちっさいし、簡単になくしそう。気をつけて!
もっと読む:
・ついに販売開始!Appleのワイヤレスイヤホン「AirPods」の在庫がオンラインストアに登場
・AirPodsのバッテリー性能が低下したら、4,800円で交換できます
Christina Warren - Gizmodo US[原文]
(山本勇磨)