最も奇妙なイタリア産ホラー映画9選

最も奇妙なイタリア産ホラー映画9選

こちらは2015年10月28日に公開されたコタク・ジャパンの記事の再掲載です。

イタリアのホラー映画には異様な雰囲気があります。

鑑賞者に「これでも喰らえ!」と独特の世界観を投げつけてくるかのような内容のものが多く、ストーリーは奇妙奇天烈で、映像はグロいと定評があり、とにかく強烈です。

例えば、イタリアンホラーの代名詞とも言えるルチオ・フルチ監督の『ビヨンド』は、しつこいまでに顔面崩壊が強調されたスプラッターの怪作。その破綻したストーリーも含めて、ホラーファンに愛されています

イタリアンホラーが素晴らしいのは「凄いものを見てしまった...これは他の人にも見せて、新たなる犠牲者/ファンを作らなくては!」と思わせる威力があるところ。そうして人から人へと伝わり、「イタリアンホラー」という確固たるジャンルを築いているのです。

そこで今回は、io9がまとめた「最も奇妙なイタリア産ホラー映画の名作9選」をご紹介します。かなりアクが強いので、ありきたりなホラーでは満足できないという方は要チェック!

一部ネタバレ残酷な描写がありますので、閲覧注意です。

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『Absurd』(『喰人鬼の島』の続編)

1981年公開の『Absurd』は、いくつかのタイトルで知られていますが、中でも一番ピンとくるかもしれないのが人を食って食って食いまくりの『喰人鬼の島2(Anthropophagous 2)』ではないでしょうか。実際、主役の殺人鬼を演じている俳優が同じというだけで直接的な続編という訳ではないのですが......。

ストーリーはいたってシンプルで、人を殺すのが大好きな殺人鬼が目に付いた人を片っ端から様々な手段で殺していくというもの。びっくりするのは、この殺人鬼が自分の傷を治す力を持っている不死身の存在という設定でしょう。

ちなみに、本作は1978年公開のジョー・カーペンター監督の『ハロウィン』に敬意を表した作品と言われています(パクり作品とも言う)。

(動画:Night Of The Trailers

『悪魔のはらわた』

アンディ・ウォーホル監修、ポール・モリセイ監督の1973年公開作品。実際のところアンディ・ウォーホルは何もしておらず、単なる名前貸しとも言われています。

ウド・キア演じるフランケンシュタイン博士は屍姦と内臓が大好き。彼は人造人間カップルを作って大量に子供を産ませ、彼らを使って世界征服しようと計画しますが、男女であるべき人造人間にホモを使ってしまった、というとんでもない内容です。

しかし、3D映画だったという物珍しさもあり、当時本作は(なぜか)大ヒット。数年後には、またもや半端ない『処女の生血』というドラキュラをテーマにした映画が作られました。

この作品はセットで見るのがオススメですが、玄人向けなので、鑑賞後に「時間を返せ!」と怒らないでくださいね......。

(動画:Pendulum House

『惨殺の古城』

ホラーをテーマにした写真を撮ろうと古城にやってきたモデルとクルーが、「真紅の処刑人」に次々と惨殺されていく古城と拷問器具好きにはたまら無い作品。

俳優陣の役どころがモデルということもあり、キレイな女性ばかりが登場します。前半の撮影シーンはイタリア映画らしくダラダラしていますが、「真紅の処刑人」が活躍するあたりからはテンポも良くなり、ハマれます

(動画:sideshowcarny

『カルティキ』

一言でまとめるなら、1959年のイタリア版ブロブ。安っぽいものの、モノトーンなのでオシャレに見えてしまう不思議な作品です。

若き日のイタリアンホラー伝説の監督マリオ・バーヴァが、撮影とクレジット無しの共同監督を担当しています。マヤ文明、科学者、呪われた惑星、ブロブモンスターがごちゃ混ぜになったエネルギーが炸裂する、イタリアらしい怪獣映画です。

(動画:Horrorwitz

『地獄の謝肉祭』

B級映画のスーパースター、ジョン・サクソン(『燃えよドラゴン』でブルース・リーと共演したことで有名)主演のカニバリズム映画。イタリアのカニバリズムと言えば『食人族』が有名ですが、これがピックアップされているのは発想が奇抜(ダメとも言う?)だからでしょう。

ベトナム戦争に参加したアメリカ兵士が極限状態でカニバリズムに走り、その後カウンセリングを受けるも、食人が与えてくれた快楽が忘れられずに暴走。その欲求が他の人々にも伝染し、次から次へと人に噛みつき始めます。

ちなみにジョン・サクソンは元々食人をしていた兵士2人の上司役で、彼は部下を救出する際に腕を噛まれてしまい、普通に暮らしつつも食人欲求があるという設定です。

なんだかゾンビウィルスの感染のように聞こえますが、本作がゾンビ映画と異なるのは食人欲がある人々は我を失っているわけではなく、嗜好の一つとして人肉が好きになってしまったという点。「そういえば人肉って美味しかったなぁ......また食べたいなぁ」みたいな感じです。

そして、急にカニバリズムに走るようになる原因は「ウィルスとかじゃない?」というもの。イタリアンホラーに地に足のついたストーリーは求めてはいけません。

(動画:TrailerTrash1978

『殺しを呼ぶ卵』

2012年の『愛、アムール』で有名になった、ジャン=ルイ・トランティニアンが若かりし頃の1968年に主演したサスペンスホラー。

大規模な養鶏場を営む夫婦。妻アンナは会社の実権を握り、夫マルコは気の強い妻に辟易しています。そんなマルコのストレス発散法は、娼婦相手に擬似殺人をすること。

そして、彼は同居している妻の若い従姉妹と良い仲になりますが、2人で逃避行するには金が無いという現実的な問題にぶちあたり、妻殺害を計画、実行します

本作を異色にしている小道具が、養鶏場の実験室で開発された「怪物」チキン。頭部も羽もなく、足が生えただけのブヨブヨしたボンレスチキンです。

グロ要素はそこまでありませんが、見た人に与える不快感は突出しているかもしれません。

(動画:The Xploited Cinema Trailer Page

『ジョーズ・リターンズ』

1981年に公開された本作は、オリジナリティのあるシーンが上の動画の部分くらいしかない、スティーブン・スピルバーグ監督の名作中の名作『ジョーズ』から素晴らしい部分を全て削ぎ落として丸パクリしたかのようなモンスターパニック映画です。

以上!

(動画:silverscreentrailer

『フェノミナ』

ゲーム『クロックタワー』シリーズにも多大な影響を与えた、びっくりするほど賢いチンパンジーのインガが登場することでも有名な作品。

『ビューティフル・マインド』や『ダーク・ウォーター』に出演し、複数の賞にノミネートされたジェニファー・コネリーが、昆虫と交信できる特異な能力を持った少女を演じています。

ジェニファー(役名もジェニファー)はその能力を生かして連続殺人事件の被害者の頭部に集っている蛆虫と交信し、連続殺人犯の手がかりを得ようとする、といったストーリーです。

なお、『ハロウィン』シリーズのルーミス役で知られるドナルド・プレザンスも出演。ジェニファーの能力に興味を持ち、その能力を使って共に事件を解決していこうとする車椅子に乗った昆虫学者を演じています。

(動画:Att Se film

『ラッツ』

イタリアのアニマルパニックは一筋縄ではいきません。何が凄いって、本作には本物のドブネズミが大量に使用されています。当然の結果なのかもしれませんが、保健所から苦情が来たという逸話つきです。

ストーリーは、核戦争後の荒廃した地球に病原菌まみれの殺人ラットが大量発生し、人々は大パニックに! という至ってシンプルなもの。

恐怖の対象であるラットは本物が故に動きがスローで、『アナコンダ』などの高速移動アニマルパニックに慣れている人にとっては刺激が足りないかもしれませんが、アニマルパニックやイタリアンホラーに興味がある人は押さえておきたい作品です。

(動画:destro713
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image: Gizmodo io9
source: Gizmodo io9, YouTube1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9

中川真知子

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