トランプが誤字を撒き散らして激怒。中国の米軍無人潜水機奪取事件

トランプが誤字を撒き散らして激怒。中国の米軍無人潜水機奪取事件

「unprecedented(前代未聞だ)」を「unpresidented(大統領未満だ)」と、トランプが誤字を撒き散らして激怒。返ってくるものもこなくなる勢いです。

南シナ海国際水域で先週木曜、米軍の無人潜水機が中国軍に拿捕された事件。ペンタゴンからの正式抗議を受け、中国がようやく返還に同意した…と思ったら、なんかこのトランプの連続ツイートで雲行きが怪しくなってきました。

Reutersによれば、米国政府高官は、問題の無人潜水機はフィリピン近海で「海水の塩分濃度、水温、透明度のデータを収集」する航行を終え、海洋艦ボウディッチが回収せんとするまさにそのときに中国の潜水艦にさらわれた、と話しているとのこと。

中国国防省側は、たまたま「未確認の機器」を発見したため、「航行の安全への影響」がないことを確かめようとしただけであり、最初から米国政府とは連絡を取り合いながら進めている、「米国側の主張は一方的で、騒ぎを助長する対応は妥当性を欠き、円満解決にプラスにならない。遺憾に思う」と公式サイトに声明を出しました。こんなちっちゃなことでアメリカ人、「騒ぎすぎ」だよという立場です。まあ、アメリカ側は「ボウディッチが返せ返せと言っても返してくれなかった」と言っているのですがね。

気になるのは中国側の拿捕の意図ですが、米国側ではみな、「ドナルド・トランプ次期大統領が台湾の蔡英文総統と電話で会談したことに対する見せしめなのではないか?」と受け止めています。

1979年に米中両国が国交樹立して以来、アメリカでは中国の「一つの中国」政策に気を遣って、大統領が台湾総統に声をかけることは長年タブーとされてきました。中国と国交樹立なら台湾とは断交。その踏み絵を37年間踏んできたんですね。

ところがトランプは、「俺様が誰の電話に出ようが俺様の勝手だ。中国の指図は受けない」と、蔡総統の電話にいそいそと出ちゃった。

そして得意のツイートで世界に報告

で、くっそーとなった中国が、潜水ドローンを1本捕獲し怒りを全身で表明したというのが、米国側ウォッチャーの専らの観測です。

中国はトランプの電話の1週間前にも、台湾島に核爆撃機など4機を飛ばし、ぐるっと反時計回りに回らせてもいます。台湾上空に中国が軍機を飛ばすのは、今回が初めて。軍事演習でもないのにドローンを捕獲するのも、今回が初めて。極めて険悪、非常にマズい、この先どうなっちゃうの!?という局面です。

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image by NBC News

拿捕の件でトランプは土曜朝、「中国が米国の調査艇を国際水域で盗んだ。水揚げして中国に持ち帰った。unpresidented(大統領のやることじゃねえ)!」と誤字ツイートを発射。

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87分後には削除し、「unprecedented(前代未聞だ)」と修正したツイートを流しました。その後も「あんなもの返してもらわんでもいい」ともツイ。鎮火に動く中国に対してガソリンをバシャバシャ~、うちわをパタパタパタ~という調子です。

まあ、思わず「president」と打ちたくなるのも道理で、今日はアメリカの選挙人投票。先ほど正式にトランプ氏は大統領就任が決まりました。就任まであと1カ月。

top image by US Navy
source: Reuters
参考: CNN, Twitter, NBC News

Rhett Jones - Gizmodo US[原文
(satomi)

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