交通系ICカードと連動する、最先端のコミュニケーションゲーム『めがみめぐり』プレイインプレッション

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    交通系ICカードと連動する、最先端のコミュニケーションゲーム『めがみめぐり』プレイインプレッション

    カプコンがおくる、ニンテンドー3DSと交通系ICカードを連動させた基本プレイ無料のゲーム『めがみめぐり』が12月8日(木)に発売/配信されます。

    さまざまな言葉を覚えさせながら、日本中を旅して“めがみ”を育てていくといった内容の本作ですが、一足早く体験させていただいたところ、自分が教えた言葉を流暢に発声してくれることのよろこびに打ち震えました

    ゲームの内容

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    『めがみめぐり』は、新米めがみの“ツクモ”を立派なめがみにすべく日本中を旅する、すごろく形式のコミュニケーションゲーム。言葉を覚えさせることでツクモのパラメータを上げ、先輩めがみである「七柱のめがみ」に認めてもらうことが主な目的です。

    ツクモの質問に答えることで彼女は言葉を覚えていくので、鍵はなんといってもコミュニケーション。東芝音声合成エンジンToSpeak™G3をベースに開発された人口音声合成システム「めがみスピークエンジン」の採用によって、極めて人間に近い合成音声での会話が実現しています。

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    この会話が想像以上に自然! 言葉を教えるというコミュニケーションを通して、娘を育てていくような感覚も味わえるので、育成ゲームのような楽しみもあります。

    一方で、実在の日本の駅がすごろくのマスとして9,000以上も登録されている他、ミニゲームが発生するマスやツクモにご当地料理を作ってあげることでパラメータを上げられるマス、ツクモの能力と見た目が変化するコスチュームやアクセサリの入手できる「つづら」マス、所定のマスを目指すなどをして人々の願いをかなえていく「おしごと」など、すごろくゲームとしての楽しみも満載

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    キュートなメイド服なんていう衣装も

    そして、ポイントとなるのが交通系ICカードで、お手持ちのものをニンテンドー3DSへ読み込ませると、乗り降りした駅に関係した会話や、買い物した金額に関係した会話が発生します。プレイヤーの実生活につながる会話ができるので、プレイを続けながらICカードを定期的に読み込ませていくと、ツクモへの親しみがより高まっていくというわけです。

    いつも決まった駅しか使っていない……という方でも、同じ駅を連続で利用した際のボーナスなどがあるので、通勤通学の履歴も生かせます

    私がハマった理由

    実際にプレイしてみると、ツクモの覚えた言葉が組み込まれるミニゲームや衣装を変えていくよろこびなど、『めがみめぐり』にはコミュニケーション以外の楽しみも多いのですが、やはり「めがみスピークエンジン」での会話を通じて得られる、こんなこともなめらかに言ってくれるのか!というよろこびが一番の魅力だと感じました。

    「登録した言葉を発声してくれる」系のゲームは昔からあります。ボーカロイドの先駆けと言われ、後に伝説となった、くまが演歌を歌ってくれるPlayStation 2用のゲーム『くまうた』などが有名ですが、個人的にはスーパーファミコン用の野球ゲーム『スーパーパワーリーグ3』のウグイス嬢が自分の作った選手の名前を言ってくれるシステムに熱中し、野球そっちのけで選手名を考えてはアナウンスしてもらうためだけにプレイを繰り返していた記憶があります。

    そのときにどんな名前をつけていたのか? そして、ツクモに何を言わせたのか?という問いへの答えはひとつ。私が一番好きな娯楽である「プロレス」に関連するワードです。

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    Suicaの履歴にも趣味は表れる

    筆者は海外で生活していた幼少期に世界最大のプロレス団体WWE(当時WWF)を中心にアメリカンプロレスへ熱中し、25年以上経った今もプロレスファンをやっています。しかし、プロレスの話ができる友人ができたのはここ数年の間でのこと。若者であった時期にプロレスの話ができる友だちはひとりもいませんでした。

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    筆者の人生を永遠に変えた人物の名前を教え込む

    いま振り返ると、少ないにしても誰かしらプロレスファンは周りにいたと思うのですが、公言していた人は皆無。その影響か、小学校高学年あたりから「プロレスが好き」だと自分からは言わなくなり、自然とひとりで楽しむ趣味になりました。

    その後、(テレビなどは別として)自分が一番好きな娯楽であるプロレスに関連したワードが、身近な人間の口から発声されるのを20年ほど聞くことはありませんでした。そんな状況のおかげでひねくれた(?)欲求が生まれたのか、20年間の要所要所で「登録した言葉を発声してくれる」系のゲームにはまり、珍言や下品な言葉を言わせるでもなく、プロレス関連ワードをひたすら言わせていたのを覚えています。

    プレイしていて、そんな過去がよみがえり、プロレスをまったく知らない人がプロレスに興味を持ってくれ、そして自分がプロレスを教える立場になるという、あの頃は夢にも思わなかったほど遠い、憧れの世界を体感できたのが『めがみめぐり』です。

    何より、どんな言葉を教えてもスムーズに言ってくれるのがすごい! しかも細かい調整の必要はなく、発音が違うと感じたら、発音の候補をいくつか言ってもらうと、大抵は正解のイントネーションが含まれているので、自分の好きな言葉がなめらかに耳へ届くように教えられます。しかも、それがツクモ(CV: 伊藤彩沙)の声なんですから、心地良いに決まっています。

    私の場合はプロレスでしたが、おそらく他の趣味を持っている方でも、同じような経験がある方であれば、この楽しみが味わえるはず!……とはいえ、もちろん最先端のコミュニケーションゲーム、そして育成ゲームとしても遊びごたえのある内容なので、ぜひお試しください。基本プレイは無料です(※アイテム課金制)。

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    プロレスTは制服です

    『めがみめぐり』は12月8日に発売・配信。コレクターズ・パッケージが5,800円+税です。

    現在、あらかじめダウンロードが始まっているので、発売/配信日に即プレイしたい方はニンテンドーeショップへどうぞ。

    image: (C)CAPCOM CO., LTD. 2016 ALL RIGHTS RESERVED.
    source: CAPCOM:めがみめぐり 公式サイト, ニンテンドー3DS
    参考: Wikipedia

    スタナー松井