BlackBerryみたいにはならない…よね?
iPhoneおよびAndroidスマートフォンの大躍進の陰で、数々の優れた製品が姿を消さざるを得ませんでした。タッチパネルではなく、QWERTYキーボード主体で攻めてきたBlackBerryが然り、日本のガラケーとよばれてきたフィーチャーフォンたちも然りでしょう。
「こうして惜しまれつつ去っていく製品にWindows Phoneも入ってしまうのでは?」なんて声まで上がってはいましたけど、その心配は無用かもしれませんよ!
我々はモバイル製品への注力を止めることも、ペースを落とすこともしない。今後なすべきことは、我々が違いを見せつけられる分野への注力である。
このほど株主たちに向けて、Microsoft(マイクロソフト)のサティア・ナデラCEOは、このように明言しました。元はといえば、昨年から同社が大々的に進めてきた人員整理によって、Nokiaから買収したスマートフォン事業に従事していた人材が、バッサバッサと解雇されてきたことから、もうMicrosoftはLumiaブランドなんて捨て去るんだろうな? そんな噂が広まっていたことが背景にあります。
今回、ナデラ氏は、肝心のLumiaブランドのWindows Phoneをどうするのかについては、具体的には一切語りませんでした。しかしながら、決して同社がモバイルハードウェア事業への興味を失ったわけではないことが強調された形ですね。
とりわけ、同氏は、Windows 10 Mobileを搭載するスマートフォンで、Display Dockから大画面モニターへ接続すると、スマートフォンがパソコンのように早変わりする「Continuum」機能こそが、iPhoneにも、Androidスマホにもマネできない優れ技だと熱弁。この機能をもっと進化させ、Windows Phoneならではの強みを打ち出していきたい考えのようです。
すでにContinuum向けには、いわゆるWin32アプリケーションとなる、x86アーキテクチャのアプリを実行できるエミュレーション機能が開発されていたこともリークされていました。いまかいまかと発売が待たれるSurface Phoneの噂の盛り上がりが示しているように、よりパソコンらしく使えるWindows Phoneが登場すれば、もしや奇跡の大復活だってあるのやもしれませんよね〜。
モバイル製品へ異なる機能や異なる形態を投入できないものか? この点に努力を傾け続けるものの、さまざまなデバイス向けにMicrosoftのソフトウェアを提供することも重要だ。これこそ今後のアプローチとなっていくだろう。Windows Phoneユーザーへのサポートを縮小するようなことはしないが、同時に、より大きなシェアを有するモバイル製品のプラットフォームがあることも認識しており、そこに向けてMicrosoftのソフトウェアを提供していく重要性は過小評価されるべきではない。
このように説明したナデラ氏。優れたWindows Phoneの新製品を期待するユーザーよりも、いまはiPhoneやAndroidスマホで、もっと自由にMicrosoftの各種製品サービスを利用できるようになることを願う需要のほうが大きいということでしょうかね。
スマホの未来:
・AI時代、AppleはBlackBerryになってしまう?
・GoogleのAR技術Tango対応スマートフォン「Phab2 Pro」が販売開始。これは、スマホの革命になる!
image: Gizmodo US
source: Softpedia
(湯木進悟)