ジャスティン・ビーバーとリアーナのメタル・ロゴを作ったアーティストがその仕事を語る

ジャスティン・ビーバーとリアーナのメタル・ロゴを作ったアーティストがその仕事を語る

広告代理店などではなく、メタル界で二足のわらじを履く人物でした。

セレブのファッションや、自身の名前をヘヴィメタル化させるのがハリウッド大流行なのは常々お伝えしている通り。

バンドのロゴをデザインする大御所デザイナーで、画集も発売しているマーク・リディックさんはメタル界でも重要な人物であり、ジャスティン・ビーバーのツアー用ロゴとリアーナのTシャツを作ったアーティストとしても知られます。

実は彼ご自身もバンド活動をしており、2016年にはデスメタルバンドのMacabraや、ソロ・プロジェクトでドラム以外全てを担当するFetid Zombie(下記ロゴと音源)で新譜をリリースするなど本当に忙しい1年だったようです。

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そこで音楽配信サービスBandcampが、リディックさんにメタル・ロゴのお仕事についてインタビューをしたのでその話を見てみるとしましょう。

ジャスティン・ビーバーのロゴについて

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2016年初頭に、彼の世界ツアーのためにとファッション・ブランド『Fear of God』のジェリー・ロレンゾから連絡を貰ったんです。ジャスティンもそのブランドのファンで、エッジの利いたヴィジュアル・ブランディングを作ろうとしたところで、僕に白羽の矢が立ったんですよね。

たくさん下描きをした中から今のものが使われたのですが、契約は外注で自分のバンドで仕事するような賃金と距離感で作業をしました。

仕事内容はとてもシンプル。でもこれまでとの違いは、僕の作品が街の立て看板や建物の外観、それにショップなどで大きく引き伸ばされて掲げられたことですね。

リアーナのロゴについて

何組ものポップ・アーティストたちのアートワークを手掛けている、Willo Perron & Associatesから連絡があって、MTVビデオ・ミュージック・アワードでリアーナがパフォーマンスをするためにエクストリームなメタル調のデザインを描いてくれないかって頼まれたんです。

ロゴ自体は、元々リアーナ関連のデザインを描いていたクリストフ・シュパイデルを起用したのですが、僕にはステージ・ダンサーたちが着るTシャツの依頼が来たんです。僕らはいつもデス・メタルやブラック・メタルのロゴばかり手掛けているので、ジャスティン・ビーバーの時と同じく型破りな依頼でした。

やり方はいつもと同じですが、版権的にあちらが全て握っているので僕が自分のサイトやSNSで発表することができないのが残念です。でもクリストフの作品が脚光を浴びましたし、彼と同じ機会を分かち合えたのは嬉しいことでした。

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ポップ・ミュージシャンたちがハードなデザインを使う流行について

個人的には創造性には制限がないと思っているので、他ジャンルの要素をどう使うかはミュージシャン次第なんですよね。

ロゴは音楽性を表すものでもあるので、ポップ音楽界でメタル・ロゴが使われるのはプラス面マイナス面もあると思います。

そのプラス面はたとえば?

これがきっかけでメタル好きが増えるかもしれませんね。

僕は1981年にアイアン・メイデンのアルバム『Killers』のLPジャケットを見ていなければこの仕事をしていなかったのと同じく、もしレディー・ガガがメイデンTシャツを着ていたら、その姿を見たファンが「メイデンを聞いてみよう」って思うきっかけになるかもしれません。

では暗黒面は?

もしポップ音楽ファンが単なるファッションでメタルTを着ているだけなら、もう一歩踏み込んでその音楽も聞いて欲しいって思います。

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ほかにも、「結局メタルを表すロゴはお馴染みのスタイルが定番化してしまったので、現在のメタル・ロゴは過去に誰かが描いたものの再利用に過ぎない」といったコメントや、「90年代と今を比べるとデジタル技術の発展で作曲も購買も手紙もネットでできるようになったものの、店頭でジャケ買いをし、内容の当たり外れで一喜一憂する楽しさを忘れないこと」など、語っています。

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そして音楽活動とそれに関わる美術の両方をこなすのは、プロモーション的にも自分でコントロールできるのが利点だと言うリディックさん。彼が描くその他のイラストは、ご自身のブログRIDDICKARTでどうぞ。

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image: Mark Riddick via Bandcamp
source: Bandcamp, FETID ZOMBIE, RIDDICKART

岡本玄介

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