映画の喫煙シーンがR指定に?米国でタバコ追放をめぐる物議

映画の喫煙シーンがR指定に?米国でタバコ追放をめぐる物議

いずれは日本にも?

日本の映画やドラマでは、俳優たちがスッパスッパと煙を上げてタバコを吸っているシーンが登場しますけど、海外では喫煙シーンになると「タバコは健康を害する危険があります」というお決まり文句の警告メッセージが表示されます。そしてこのところ、ただ警告メッセージを見せるだけでは甘いと、もっと厳しくスクリーンでの喫煙シーンを制限することを求める風潮も高まっているようですよ。

2012年には、米公衆衛生局長官が、子どもたちに喫煙シーンを見せないようにするため、もっとハリウッド映画界は努力を強めるべきだと発言しています。もしタバコを吸っている場面が登場する映画をR指定にするのであれば、10代の喫煙者が20%は減るはずだと提言しました。

そしてThe Hollywood Reporterによれば、昨年、米国カリフォルニア州在住の2児の父親であるTimothy Forsythさんが、喫煙シーンが出てくる映画はすべてR指定とするように求める裁判を起こしました! その主張によれば、タバコを吸っている映画をのせいで毎年20万人の子どもたちがタバコを吸い始めるようになり、その結果6万4000人が死亡しているとして、一刻も早い喫煙シーンのR指定化を要求したんです。

これに対して、米国映画協会(MPAA)は、言論の自由を保障する米憲法修正第1条(First Amendment)を盾に、あらゆる喫煙シーンの登場する映画をR指定だなんてトンでもないと徹底抗戦。もしそんなことで映画のレーティングが変わってしまうなら、喫煙だけに限らず、ほかにも賭け事や飲酒、カーチェイスなどなどのシーンだって、子どもに見せるとマネするようになるという理由ですべて禁じられる世の中がきてしまうと警鐘を鳴らしました…。

結局、Forsythさんの訴えは棄却されたため、まだ米国内で喫煙をR指定に義務づける措置までは取られていません。やはり、映画でタバコを吸うシーンを見ることと、実際にヘビースモーカーになってしまうこととの因果関係を科学的なデータで証明できていないことも大きいのでしょう。とはいえ、まだまだこの争いは長引きそうで、いずれはセックスシーンと同じくらい、喫煙を人前で見せることが制限される時代だってやってくるのかもしれませんよね。

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image: Ehab Edward/Shutterstock
source: The Hollywood Reporter

Beth Elderkin - Gizmodo US[原文
(湯木進悟)

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