丸ごとなくなってしまう銀河がある…原因は暗黒物質?

丸ごとなくなってしまう銀河がある…原因は暗黒物質?

まるで生き物にとっては血液を奪われるよう…。

広い宇宙は、まだ人類の知らないことばかりですけど、いくつかの銀河は丸ごと終焉を迎えていることがわかっています。1つの星が輝きを止めて、寿命を全うするレベルの話ではありません。大きな銀河が丸ごとなくなってしまうという信じられないスケールの話です。でも、なぜそんなことが?

このほどオーストラリアの国際電波天文学研究センター(ICRAR)は、Sloan Digital Sky SurveyならびにArecibo Legacy Fast ALFA Surveyの観測設備を用い、1万1000にのぼる銀河を調べて導き出した新理論を発表。銀河が「Ram Pressure Stripping」とよばれる現象を経験すると、銀河のなかからガスが奪われ、丸ごと死へ向かうしかなくなるケースが指摘されています。

星が輝くにはガスが必要です。また、銀河に新しく星が生まれるためにも、ガスは欠かせない存在です。銀河にガスがないと、新たに輝きはじめる星がなくなるうえ、いま光り輝いている星も光を放たなくなるわけです。今回の発表論文は、ガスが銀河から奪われる原因が暗黒物質(ダークマター)にあると指摘!

存在しているのは確かなのに、その正体が一切わかっていない暗黒物質。同論文では、銀河はそれぞれ自由勝手に動いているのではなく、暗黒物質のために、いくつかの銀河ごとに「Halos」とよばれる集団を形成しています。ただ、1度どこかのHalosに属したらずっとそのままというわけではなく、こちらへ引っ付き、あちらへ流れ~といったことを常に繰り返しているんだとか。

暗黒物質がたばねるHalosの規模は非常に大きなものもあり、われわれの天の河銀河が属するものより何千倍も巨大なHalosも存在するそうです。そんなとてつもない暗黒物質量のHalosに銀河が引き寄せられるとき、Ram Pressure Strippingが発生するとのこと。その際、超温銀河間プラズマの影響で、銀河は内部から急速にガスを抜き取られてしまうそうです。なんだかSFの話みたいですけど、異常に早く死を迎えている銀河の原因解明に光が射したのかもしれません。ボクらの天の河銀河が、このような現象に見舞われないことを願うばかりです。

人間は文字通り「スターダスト」からできています

image: ICRAR, NASA, ESA, the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)
source: International Centre for Radio Astronomy Research(ICRAR)

Rae Paoletta - Gizmodo US[原文
(湯木進悟)

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