へえ…。低解像度の画像を「復元」するシステムをGoogle Brainが開発

へえ…。低解像度の画像を「復元」するシステムをGoogle Brainが開発

Google Brainのチームが開発した、画像の解像度を向上させる技術が話題になっています。カメラやレンズの話ではありません。「すでに低解像度の画像として存在しているものの解像度を増やす」という技術です。モザイクのような8x8の画像を32x32の画像にしています。

モザイクが...高解像度になるだと...?

と一瞬止まってしまいますが、これは近年発展が目覚ましいニューラルネットワークによるもの。機械学習によって大量の画像からパターンを認識したAIが、「元はこういう画像だろう」と想像して画像を作ってしまうということのようです。皆さんが何を期待したかはまったく予想がつきませんが、残念でした

実物が「復元」されるわけではないものの、これがなかなかの出来なんです。Google Brainが発表したこちらの結果をご覧下さい。

モザイクレベルの低解像度から元の画像を”復元”するシステムをGoogle Brainが開発2

右側にあるのが実際の画像。32x32の有名人の画像です。左側には8x8まで画質を落とされたもの。そして真ん中にあるのが、左の画像を元にGoogle Brainの技術で生成された画像です。男性の画像はかなり近い...女性はちょっと別人風ですね。

この処理には大きく2つのプロセスで成り立っているそうです。1つのプロセスは「コンディショニング・ネットワーク」が低解像度の画像をデータベース中にある高解像度の画像群と比較するというもの。高解像度の画像を高速で低画質に落として比較することで似たような画像の色やパターンを認識するそうです。

もう1つのプロセスは「プライヤー・ネットワーク」がピクセルをどう埋めるか予測して埋めていくというもの。今回発表されたケースでは、有名人の顔、というカテゴリーと、寝室というカテゴリーの画像が利用されたのですが、ここにはベッドの縁が来るはず、ここには鼻の穴が来るはず、という予想をするわけですね。

そして両方のネットワークの予測の元、このような画像が完成すると。

モザイクレベルの低解像度から元の画像を”復元”するシステムをGoogle Brainが開発3
...ん?

こちらはこのシステムによって生成された高解像度の画像サンプルになっています。中にはかなり崩壊しているものもありますね。顔の向きで難易度が変わるのでしょうか。

モザイクレベルの低解像度から元の画像を”復元”するシステムをGoogle Brainが開発4

研究のテストとして、何も知らない人々にGoogle Brainによる画像と、解像度を同じにした実際の写真を見せ、「どちらがカメラによって撮影されたものだと思いますか?」と聞いたところ、有名人の顔については10%の人がGoogle Brainの写真を選んだそうです。寝室の写真にいたっては28%がGoogle Brainのものがリアルだと答えたというから、感心の出来なのではないでしょうか。

しかしこのテクノロジー、あと少しでも性能が向上するといろいろな応用法が考えつきますが、懸念もあります。

まだ未熟な開発段階で犯罪の証拠写真に使われてしまったら...なんて考えると恐ろしいですよね。ボストン爆破事件のときに全く無関係の青年がネット・ユーザーによって犯罪者扱いを受けたことも記憶に新しいです。またAIとは言っても、もともとのデータに人間の偏見が含まれている場合、それを元に学習した機械も偏見を持つことは既に明らかになっています。今後、何に使われるのか注目していきたいです。

all images by Google
source: Google Brain / ArXiv via Ars Technica, deadspin

Rhett Jones - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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