名作SF映画『コンタクト』に登場する「鏡のシーン」の仕掛け、わかりますか?

名作SF映画『コンタクト』に登場する「鏡のシーン」の仕掛け、わかりますか?

伝説の名シーンを自宅で再現できちゃう!

映画『コンタクト』に登場する伝説の鏡シーン再現かつ解説した動画が公開されました。『コンタクト』をまだ観たことがない方は、演出ネタバレとなりますのでご注意ください

ロバート・ゼメキス監督による『コンタクト』はSF映画としても傑作ですが、一番印象に残っているのは“あの鏡のシーン”という人も多いかもしれません。少女時代のエリーが薬を取りに走る場面のラストで、カメラが鏡を通り抜けるかのような演出……カメラの存在が消失したかのようで、ぞわぞわしますよね。

このシーンをどうやって撮影したのかが気になって悩んだり調べてみたりした人も多いかもしれませんが、Dark Forestそのテクニックを応用した短編動画を制作し、さらに解説動画も公開しています。

まずは短編動画と解説編を続けてご覧ください。制作工程を全て見ることができるのでかなり理解が進むはずです。

解説する渋い声が素敵です。

動画内でもイカしたイラストでわかりやすく解説されている通り、<素材A:主人公が鏡の前にたどり着くまでのシーン><素材B:鏡の接写から後ずさっていく映像>の鏡部分に合成するだけで、この不思議な映像効果を作り出すことができるようです。

と言ってもリアルに仕上げるのは簡単ではなく、細かい工夫がなされています。制作方法を簡単にまとめると以下の通りです。

〜素材Aの撮影〜

1、主人公が鏡の前まで移動するカットを撮影する。

2、カメラの背中が鏡とぶつかるまで撮影したら、主人公は一度退場。

3、その場所から動かずに写真を撮り、このカットの撮影は終了。

〜素材Bの撮影〜

4、今度はカメラを鏡に向けて撮影開始。

※後で合成しやすいよう、鏡にマーカーを貼っておく。

5、カメラが下がると主人公が再び登場し、ドアを閉めて終了。

〜合成〜

6、素材Bの鏡の部分に素材Aのラストショットを合成する。

※鏡の中に見える範囲が狭くなっていくようにサイズを調節。

7、鏡の中に映る主人公の背中と閉まるドアを合成。

カメラスタビライザーも安価な製品を使っているようですし、アイデアと工夫次第でリッチな映像体験を生み出すことができることがわかります。ちなみに元ネタの『コンタクト』の場合は、もっとシンプルで以下の通りです。

〜素材Aの撮影〜

1、エリーが鏡の前まで走るカットを撮る。

2、鏡を開く動作をカメラの正面で演じる。

3、その動作に合わせてカメラを横に振る。

〜素材Bの撮影〜

4、鏡の接写から撮影。ノブが映る位置までさがる。

※鏡部分にはクロマキー合成用の青布が貼ってある。

5、後ろから走ってきたエリーが鏡を開く。

〜合成〜

6、素材Bの鏡部分を透明にして、後ろに左右反転した素材Aを合成する。

セットを使っての撮影ならば鏡をどかすことができますし、素材Aの撮影時に本来は鏡がある位置の奥までカメラが下がることができたために、鏡像がより自然に見えているのかもしれません。

とは言え、カメラが鏡を通過するタイミングやエリーの登場の仕方、そしてその後のもう一度鏡が閉じるまでの間など、全てが揃ってこその名シーン。仕掛けが分かった上で見ても、毎回引き込まれてしまいます。

ちなみに『コンタクト』は1997年の作品。少女時代のエリーを演じているジェナ・マローンは今では32歳となり、『ハンガー・ゲーム』シリーズや現在公開中の話題作『ネオン・デーモン』にも出演しています。

シュールすぎる……。映画『ジュラシック・ワールド』ラストシーンのVFX裏側映像

image: YouTube
source: YouTube 1, 2
参考: Roxant

勝山ケイ素

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