知らない場所でも大丈夫。99%のAndroidが対応している「緊急通報でGPS情報が送られる」システム

知らない場所でも大丈夫。99%のAndroidが対応している「緊急通報でGPS情報が送られる」システム

住所を知らない子供でも。

スマホで出来ることの中にはくだらないこともたくさんありますが、人命を救うことができるのも事実です。

そのひとつが緊急時の通報。実に基本的なことですが、固定電話や電話ボックスが近くになくてもすぐに警察や救急車を呼べることで多くの命が救われてきました。事実、日本アメリカ共に、警察への緊急通報は携帯電話からの発信が約7割になっています。

そんなスマートフォンでの通報の増加を受けて、ヨーロッパ緊急通報用番号協会(EENA)Googleと協力し、位置情報を自動で送信するシステム「Advanced Mobile Location(AML)」の運用を開始しました。これは警察などに緊急通報を行なった場合に、ユーザーが何もしなくても自動で位置情報をスマートフォンが送ってくれるというものです。

また、これまでは発信者の居場所を半径2km以内でしか限定できなかったのが、AMLを使うと半径30m、場合によっては半径数mまで特定できるとのこと。半径2kmはまず見つけるのは難しいですが、数mならずっと簡単ですよね。

The Next Webのレポートによると、Googleが2016年に導入したこのシステムは、すでに99%のAndroidデバイスに組み込まれているそうです。当局がこのAMLによる通知を受けられるよう設定変更するだけで、すぐに利用開始できるとのこと。導入している国は現在のところ、イギリス、リトアニア、エストニア、オーストリアの一部ですが、EENAはさらに普及させようと頑張っているみたいですね。

このシステムが人命救助に非常に役立つのは想像に難くないですね。The Next Webはリトアニアの事例を紹介しています。

この1月、8歳のリトアニア人の男の子が、自宅で父親が意識不明になっているところを見つけて彼の命を助けました。少年は機転を利かせ、(スマホから)緊急通報番号に電話をかけましたが、8歳の彼は自分の住所も親戚の電話番号も知りませんでした。

当局は携帯電話IDの位置情報を使わざるを得なかったのですが、このシステムでは半径14kmまでしか特定できず、正確な住所に救急車を送ることができませんでした。

しかし電話を受け取って数秒後には、GoogleのAndroidデバイスを通した自動のテキスト・メッセージが届きました。AMLを利用することで発信元を半径6mにまで特定することができました。これによって町全体からアパートの一室にまで範囲を縮めることができたのです。

スマートフォンから緊急通報をすると自動でGPS情報を送るシステムは、先進国を中心にどんどんと配備されつつあり、日本でも2014年から開始されています。固定電話では住所の特定は簡単だったものの、携帯電話の台頭でそれが難しくなりました。こういったシステムの登場でそれがどんどんと解決されれば良いですね。

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image: Georgejmclittle / Shutterstock.com
source: EENA, The Next Web
reference: なるほど統計学園, Federal Communications Commission, 一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA)

(塚本 紺)

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