アニメGIF、暴行の凶器として認定される。てんかん患者にSNSで送りつけ、意図的に発作を起こさせた男

アニメGIF、暴行の凶器として認定される。てんかん患者にSNSで送りつけ、意図的に発作を起こさせた男

データで殺人ができてしまう時代。

先日、米国メリーランド州の男が「致死的凶器での加重暴行罪」で告発されました。その凶器とは、ライフルでもサバイバルナイフでもクリスタルの灰皿でもない、Twitterで送られたアニメーションGIFでした。29歳のJohn Rivelloは去年12月、Newsweekの記者Kurt Eichenwald氏に光が激しく点滅するアニメーションGIFを送りつけ、てんかんの発作を起こさせたのです。

Motherboardによれば、被害者のEichenwald氏にはてんかんの持病があり、それを公にしていました。そして加害者のRivelloもそのことを知っていて、意図的に発作を起こさせようとしたことがわかっています。RivelloがEichenwald氏に送ったGIFには、「お前のポストは発作に値する」というテキストが入っていましたし、Rivelloはツイート後、別のTwitterユーザーに「これであいつは発作を起こすだろう」「死ぬかどうか見てみよう」などのメッセージを送っていたそうです。さらに当局によれば、RivelloのiCloudアカウントには、Photoshopで画像加工されたEichenwald氏のWikipediaページが入っており、そこにはGIFが送られた12月16日が彼の「死亡日」になっていたそうです。

でもEichenwald氏が発作を起こしたとき、幸い奥さんが近くにいて発作に気づき、救急車を呼んだので一命を取り留めることができました。また奥さんは冷静にも問題のGIFを、以下の写真に撮って記録していました。

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RivelloはTwitter上では@jew_goldsteinというアカウント名を使い、身元がわからないようにかなりの工作をしていました。検察によれば、Rivelloは契約者情報が残らないTracfoneのプリペイドSIMカードを使っていて、Twitterアカウントはダミーのメールアドレスを使って開かれていました。でも当局がTracfoneのパートナーであるAT&Tに、RivelloのTwitterアカウントとリンクされた電話番号を持っていったところ、RivelloのiPhoneのモデル番号が判明しました。当局は次にその情報をAppleに持っていき、そこでRivelloの身元が発覚したようです。

検察によれば、RivelloのiCloudアカウントには免許証と一緒に撮ったセルフィー(トップ画像左)も入っていました。周到なんだか天然なんだかよくわかりません。さらにiCloudには、Eichenwald氏に送ったGIF画像や、同氏の妻から送られたTwitterのリプライ(以下)のスクリーンショットも入っていたそうです。

@jew_goldstein 妻です、あなたのせいで発作が起きました。あなたの情報は持っています、暴行を報告するために警察に電話しました。

日本てんかん協会によれば、てんかんの発症率は「100人にひとり」。日本では100万人の患者がいるとされていて、決して珍しい病気ではありません。中でも強い光で発作が起きてしまう「光過敏性てんかん」という症状があり、Eichenwald氏もそのひとりのようです。

光で発作といえば、日本では1997年、ポケモンのアニメ放送の光が激しく点滅する場面で数百人の子どもが体調不良を訴え、100人以上が入院する事態となりました。あれから約20年経った今、誰かから誰かに動く画像を送るのは当時よりはるかに簡単です。それは便利でうれしいことでもあるんですけど、ポケモンショックを狙った人にピンポイントで与えられるようになっちゃった、ってことでもあるんですね…。

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image: US District Court Northern District of Texas via Gizmodo US
source: Motherboard, 日本てんかん協会

William Turton - Gizmodo US[原文
(福田ミホ)

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