「ニンテンドースイッチ」レビュー:”ゲームを遊ぶ”と”ゲームで遊ぶ”。2種類の遊び方をスイッチできるゲームハードの究極進化系

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  • author 小暮ひさのり
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「ニンテンドースイッチ」レビュー:”ゲームを遊ぶ”と”ゲームで遊ぶ”。2種類の遊び方をスイッチできるゲームハードの究極進化系

これは誰に向けたゲーム機なのでしょうか? 本日、その答えが見えました。

2017年、ゲームを遊びたい!という思いはさまざまなスタイルへと広がりました。腰を据えてひとりでじっくりと遊ぶ、電車や移動時に手軽遊ぶ、ソファでゆったりと遊ぶ、みんなでワイワイと遊ぶ。その役割ごとに据え置き型ゲーム機や、携帯ゲーム機、そしてスマートフォンなどさまざまなプラットフォームに枝分かれてゲームが登場しています。

その枝分かれしたゲームスタイルに向けて、「それもOK」「できるようにしましょう」「それもできたらいいよね!」 と、遊びたいと願う全ての人々に向けて、ゲームを遊べ、ゲームで遊べるようにしたのがこのハード、「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」です。

いつでもゲームを遊べるって最高じゃん?

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テレビに繋げるTVモード、手の中でコンパクトに同じゲームを持ち出せる携帯モード、移動先でもみんなで遊べるテーブルモード。このさまざまなスタイルのゲームの遊び方を1台のハードに詰め込んだというのは、本当に見事としか言いようがありません。

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個人的にはこうしてぐったりとした格好でゲームを遊べるのがストライク

いや、本音を言えばテレビでゆっくりと遊びたいのですが、まとまった時間が取れなくて…。ソファでぐったりしながらや、寝る前に布団に潜って遊べるようなゲームばかりやっていました。そうなると、必然的に携帯型ゲーム機やスマホゲームに費やす時間が多くなります。しかし、今日からは新たにNintendo Switchが加わったのです。これは何を意味するかというと、日常の中でゲームに割り振る時間の多くがNintendo Switchへとシフトしていくかもしれないということです。

休日はテレビでガッツリと、平日は布団に潜りながらぐったりと。どんな時でもハイラル(ゼルダの伝説の世界)の平和を守ることができるんですよ! ちょっとした時間でもゲームという趣味に没頭することができる。これまで他の事に消費していた時間でゲームを遊べると考えたら、明日からの日々が楽しみでなりません。

友達とゲームで遊べるって最高じゃん?

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ゲームの内容、没入感などはゲームを盛り上げるための大事な要素です。その一方で、遊んだ時間をみんなで共有するという楽しさもゲームにはあると思うのです。それをまざまざと感じさせたのが、Nintendo Switch専用ソフト『1-2-Switch』。発表会時のレポートでも語りましたが、まさにゲームで遊ぶということの楽しさが伝わってくるゲームです。

誰かとゲームで遊びたいと考えているならば絶対に買うべきですよ。だって、いい大人が「うわっ!」「痛いっ!」「やられた!」「すごい!」なんて声をあげて遊んでるのですから。周囲から見ると何をしているんだろう?なんて思われるかもしれませんが、遊んでいる僕たちには目に見えない卓球台や球場やホットドックや牛や赤ちゃんが見えているんですよ。

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ちなみにこれは赤ちゃんを寝かしつけようとしているギズモード・ジャパンの松葉編集長。いいですか、ニンテンドースイッチではなく、赤ちゃんを抱いているんです。これを「遊び」の形にしようとするなんて、本当に恐ろしい発想力です。どんなことでも「遊び」になるという哲学を感じさせられました。

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Nintendo Switch専用ソフトとして登場したボンバーマンの新作『スーパーボンバーマン R』もまた、ゲームで遊ぶという体験を与えてくれます。戦いの中で自然と生まれる不可侵条約、協力プレイ、友情、そして裏切り。多人数対戦が加わった初期の頃から変わらぬ対戦の面白さがあります。こういった人と人とのプレイゆえの楽しさは多人数ゲームならではの良さですね。

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従来こういったパーティーゲームは、テレビを囲んでプレイするものでしたが、Nintendo Switchであればテレビが無い環境でも楽しめます。つまり、本日から旅行やBBQなどのレジャーのお供として、Nintendo Switchという遊びが加わったわけです。レクリエーションのひとつとしてNintendo Switch!

こんな欲張りなハードは見たことがないよ!

任天堂はゲーム機ではなく、「遊び」自体を提案している。

Nintendo Switchの発表会でも熱く語りましたが、これが僕が感じている任天堂のゲームハードへのイメージです。そういう意味ではNintendo Switchは本当に任天堂らしいゲームハードだといえるでしょう。

どんな時でも楽しめて、どんな人にも楽しめる。それこそ『1-2-Switch』なんて、画面を見なくてもプレイできるステージさえあります。この多様性を備えたNintendo Switchのポテンシャルは計り知れないのです。

ファミリーコンピュータの誕生から34年、任天堂から広がったテレビゲームというホビー・カルチャー・コミュニケーションはさまざまな方向や遊び方へと枝分かれしました。そして本日発売したNintendo Switchは、それらさまざまな枝に花を咲かせようとしています。

ゲームという世界を、遊びを、コミュニケーションを全ての枝々(人々)に。

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3月3日、花咲く季節です。

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©Konami Digital Entertainment

photo: ギズモード・ジャパン編集部
source: Nintendo, KONAMI公式サイト

(小暮ひさのり)