Samsung「Galaxy S8」「Galaxy S8+」正式発表! 9つの特徴まとめ

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  • author 塚本直樹
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Samsung「Galaxy S8」「Galaxy S8+」正式発表! 9つの特徴まとめ

未来を切り開けるか、Galaxy S8。

Samsung(サムスン)はニューヨークで開催された新製品発表イベントにて、新型スマートフォン「Galaxy S8」「Galaxy S8+」を正式発表しました。S8は750ドル(約8万3000円)、S8+は850ドル(約9万4000円)で、3月30日から予約販売が開始され、4月21日には出荷される同社の最新スマートフォン。はたして「Galaxy Note 7」騒動で失った信頼を取り戻せる出来に仕上がっているのでしょうか? 米GizmodoのAlex Cranz記者がファーストインプレッションを伝えてくれています。

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Galaxy S8は、サムスンのここ数年のスマホ開発の集大成のようにみえます。ディスプレイはこれまで見たこともないようなデザインで、搭載されたAIアシスタント「Bixby」は、Google(グーグル)やApple(アップル)のボイスアシスタントとは違った切り口を提供してくれます。

短い時間でしたが我々は端末に触れ、9つの重要な特徴をみなさんにお伝えすることにしました。製品のリリースまでにはより詳細なレビューをお届けしますが、まずはその概要を知っておきましょう。

ベゼルが(ほとんど)ない、素晴らしいデザイン

Samsungが「Galaxy S8」「Galaxy S8+」正式発表! 9つの特徴まとめ2

今年のスマートフォンの大きな潮流は、ディスプレイのアスペクト比の変化ではないでしょうか。LGの新スマートフォン「G6」はアスペクト比が21:9というかなり尖った端末として登場。そしてこのGalaxy S8とGalaxy S8+も、アスペクト比が18.5:9のディスプレイを搭載しています。市場の多くのスマートフォンはアスペクト比が16:9のディスプレイを搭載しているのとはかなり違いますね。そしてこのアスペクト比は、上下のベゼルを大幅に削ることで実現されました。上部にわずかに残るベゼルに搭載されているのは、800万画素の前面カメラ。また下部ベゼルも細くなっており、本体前面の83%がディスプレイなんだそうです。

ディスプレイサイズはGalaxy S8が5.8インチ、Galaxy S8+が6.2インチで、解像度はどちらも2,960x1,440ドット。画素密度はそれぞれ570ppiと529ppiに達します。ディスプレイの大型化がどのようにバッテリーに影響するのかは今のところ不明ですが、とにかく素晴らしいデザインなのは間違いありません。

物理ホームボタン、消える

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ベゼルがなくなっただけでなく、物理ホームボタンも消失! かわりにディスプレイ下部にて、バックボタンやメニューボタンと一緒にソフトウェア表示されるようになりました。Google Pixelと同じ方式ですね。

もしバッグやポケットの中で手探りでホームボタンを押したいなら、他のスマートフォンを買いましょう。

アメリカでは3色ラインナップ…色選びはちょっと微妙?

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image: Samsung

昨年Samsungが発表したスマートフォンは実にかっこよくカラフルだったのですが、Galaxy S8のアメリカ市場でのカラーラインナップはたったの3色。しかもグレー、ブラック、シルバーと冴えない色です。うーん、どれを選んだらいいんだろう…。

指紋認証センサーは背面へ

ベゼルとホームボタンがなくなれば、指紋認証センサーの場所も変えなくてはいけません。というわけで、Galaxy S8では指紋認証センサーは背面に移動しています。あ、そのほかにも虹彩認証や顔認証機能も搭載されていますよ。

1200万画素の背面カメラのちょうど隣に設置された指紋認証センサーを探しているうちに、カメラが指の脂でベタベタになりそうな気がしますね。

「DeX」でスマホがコンピューターに変身

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スマートフォン本体に負けず劣らず素晴らしいのが、ドックの「DeX」。ディスプレイやキーボードを接続し、Galaxy S8をデスクトップコンピュータのように使えるんです。このような機能を謳ったAndroidスマートフォンはこれまでもありましたが、満足できる性能ではありませんでした

しかし、Galaxy S8に搭載されたプロセスルールが10nmの新プロセッサ(地域によってSnapdragon 835かSamsungの独自プロセッサを搭載)は非常に高速で、超廉価なWindows PCやLinux PCのプロセッサよりも高パフォーマンスを達成しています。

そして、Galaxy S8によるデスクトップ体験は非常に自然。DeXに装着すれば接続操作なしにNFC機能によってデスクトップモードとなり、Windowsに非常に似た体験ができます。さらにビジネス用途向けに、サーバーからのストリーミングによるWindows 10のバーチャル機能も利用可能です。

「Bixby」はすごいっぽい

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そして注目が、AIアシスタントの「Bixby」。これはAppleのSiriやGoogleのGoogle Assistantのように、音声やボタンで起動可能です。

現時点での明確な機能差はわかっていないのですが、とりあえずBixbyは52カ国語の口語翻訳が可能。これはSiriやGoogle Assistantを上回っているでしょう。

また、画像からの検索も可能。そしてカード型のインターフェイスも、いきなりポップアップしてくる他のAIアシスタントより好印象です。まだまだ使い込む必要がありますが、Samsungの発表によればなかなか上出来なAIアシスタントに仕上がっているようです。

Bixby、なぜかGalaxy S8を知らない

Bixbyの画像認識機能はかなり高性能。ボタン押せばBixbyがカメラ機能を開き、対象物を指定するように指示します。

例えば上のgif画像のように、バックパックを撮影すれば似た色のバッグを検索完了。しかしBixbyで正式発表前のGalaxy S8を撮影すると、自分の姿がわからず「LG G2かな?」と返答しました。ある意味、律儀なのかな?

VR関連にもアプデあり

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まず従来製品の360度カメラ「Gear 360」は新型「Gear 360」に進化。こけしのようなスタンドがっくっついています。カメラ部分の大きさは小型化され、動画のストリーム配信にも対応しています。

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また今年2月にも発表されましたが、VRヘッドセット「Gear VR」のコントローラーがGoogleの「Daydream」風に進化。上部にはナビゲーションのためのタッチパッドが付き、銃を撃ったりメニューを選択するためのトリガーも搭載されています。

この新コントローラーはBluetoothで通信し、単三乾電池2本で30〜40日の稼働が可能(1日に2時間ほどプレイした場合)。そしてすべての新型Gear VRに付属しており、現行のGear VRオーナー向けの別途販売も行なわれます。

スマートホーム製品は期待できそう

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ここで気になる新製品を。Samsungは発表会にてメッシュルーター「Samsung Connect」と「Samsung Connect Pro」を発表。価格は不明ですがどちらも802.11 ACに対応し、それぞれ2x2と4x4のアンテナを搭載。そして同社のIoTプラットフォーム「Samsung SmartThings」に対応し、Samsung製品だけでなく市場のさまざまなスマートデバイスと接続することができます。

そしてスマートデバイスのコントロールはGoogle HomeやAmazon Echo、Galaxy S8のBixby、さらにはGalaxy S8の通知メニューに統合されたスマートホームアプリから可能です。これで、すべてのスマートデバイスを一箇所から管理…という夢にまた一歩近づくことができそうです。

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というわけで、大きく進化したディスプレイが特色となったGalaxy S8。店頭に展示されれば、かなりの存在感を放ちそうです。

次期iPhone(通称:iPhone 8)も同様の全画面ディスプレイを搭載すると噂されており、こちらの動向も注目されますね!

image: Alex Cranz/Gizmodo
source: Samsung, The Verge

Alex Cranz - Gizmodo US[原文
(塚本直樹)