ロマン溢れる急展開。生物が陸に上がったのは手足じゃなくて目の進化が理由か

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  • author 塚本 紺
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ロマン溢れる急展開。生物が陸に上がったのは手足じゃなくて目の進化が理由か

もう地球、ロマンあり過ぎ。

生命の進化にはまだ謎が多く残っていますが、私は前から水中にいた我々の祖先がなぜに上がったのかちょっと理解できてなかったんです。もちろん私の脳みそがIKEAの家具すら組み立てられないくらいのレベルだということもあるのですが、水中にいた生き物の手足、尻尾が発達しても「よっしゃ息止めて陸行くぜー!」とはならないような...と思ってたんです。私だったら、水中でミジンコ集めて食べてますよ、と。

そんな私の脳みそにロマン溢れる理論でヒットしてくれたのは、Science Dailyがレポートしているノースウェスタン大学の研究者たちによる発表です。脊椎動物が水中から陸に上がった進化の過程を化石にもとづいて調べてみると、陸に上がった後ではなく、陸に上がる前に彼らのがなんと3倍近くにまで大きく進化していたそうです。

そこから研究者たちは「視力が発達したのでにある、容易に捕獲できそうな食糧見えたことが理由で陸へと上がったのではないか」と推測しています。

ちょっと...何このロマン溢れる説得力

見えちゃったんですね、見えちゃったからもう陸に上がるしか無くなったわけですね。「なぜならそこに山があるから」を我々は3億8500万年前からやっていたわけです。また、目の大きさが3倍になった時期は目の位置が変わった時期とも一致しているそうです。それまでは魚のように側面についていたのが、ワニのように頭のてっぺんにつくようになったと。そう、水上見ることが利点となっていったと。

それならイケアNGな私の脳みそでも想像がつきます。水中でも視力が良いほどサバイバルに有利です。視力が良くなって水上が見えるようになり、陸地の食糧を狙うようになり、ワニのような生き物がどんどんと陸地へと進んでいったと。なるほどです。胸が熱くなります。『シムアース』でもやって落ち着いてきます。

研究者の一人であるマックイヴァ―氏は、ノースウェスタン大学のサイトによると次のようなコメントを述べています。

3億8500万年前、なぜ我々は陸地へと上がったのか? もしかしたら視力が関係しているのかもしれない、私達はそう考える最初の科学者です。水中から陸地への変遷の前に、脊椎動物の視力が大幅に向上していることを私達は発見しました。私達の仮説は水中の生き物が、もしかしたらヤスデ、ムカデ、クモ等といった陸上の誰にも手を付けられていない食物の宝庫を見たことが、ヒレが進化し手足が生まれた原因になったのではないかというものです。(無脊椎動物は脊椎動物(=人類の祖先)が陸に上がる5,000万年前に陸に上がっています)

ちなみに、目が3倍にまで進化するのにかかった時間は1,200万年だそうです。そのスケールの大きさにも胸が熱くなります。

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バスくらい大きいワニが海を泳いでいるのを想像してください。それがマキモサウルス・レックスです

image: ギズモード・ジャパン編集部
source: Science Daily, ノースウェスタン大学

(塚本 紺)