種子銀行につづき、ノルウェーに世界の重要データを500年以上保存できる施設が登場

種子銀行につづき、ノルウェーに世界の重要データを500年以上保存できる施設が登場

いつかロゼッタストーンのような存在になるかも。

ノルウェーにあるスヴァールバル世界種子貯蔵庫は、2008年2月、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の主導によって開設された「種子銀行」で、地球上の農作物が万が一絶滅した際に備え、保存しておくことが目的とされています。そして今回、この種子銀行に続き、デジタルデータを長期間格納できる施設が開設されました。

北極からおよそ1,000km離れたノルウェー領スヴァールバル諸島にある、スヴァールバル世界種子貯蔵庫。そこにほど近い炭鉱跡に、データ版種子銀行とでもいうべき「Arctic World Archive」は開設されました。今回のプロジェクトを主導しているノルウェー企業Piqlは、各国に文化に関する重要なデータを提出するよう奨励しています。

データは感光性の多層フィルムに変換されて保管されるそうで、500年から1,000年はもつ見込みとのこと。同社のKatrine Loen Thomsenさんは、ノルウェーの公共放送局であるNRKに対し、「このプロセスは、大きなQRコードをフィルムに印刷することに似ている」と話しています。

Piqlが発表したところによると、各国は画像、または動画コンテンツを同社のサーバにアップロード可能とのこと。データは、激しい磨耗にも耐えられるよう設計された特殊フィルムに転送された後、安全な箱に入れられ、強化金庫の中に収容されるそうです。これらデータはオンラインで検索することも可能で、要望があれば、デジタルで配信することも物理フォーマットで届けることもできるそう。

一般的に、アナログのストレージはデジタルのそれより長持ちするとされています。万が一の事態が起き、データを解読する日が来たとしても、特別なソフトやOSは不要だそうですよ。

たしかに、政府が一企業に重要なデータを預けるのはいろいろと難しいかもしれません。しかし種子銀行では、戦争の被害によって栽培できなくなったことを理由に、実際にシリアが小麦や大麦などの種子サンプルを引き出した例もあります。緊急時に引き出せて、かつ長期間保存できる有用性は確かです。

これまでのところ、参加しているのはメキシコブラジルの2カ国。Piqlの関係者はLive Scienceに対し、「ブラジルはブラジル憲法のような歴史的文書を、メキシコはインカ時代にまで遡って重要な文書を提出した」と語っています。

もちろん不測の事態は起きないに越したことはありませんが、万が一への備えは、ないよりはあるほうがいいのかもしれません。

人類生存の鍵? 巨大種子貯蔵庫へカメラが潜入

image: Svalbard Globale frøhvelv/Svalbard Global Seed Vault / Landbruks- og matdepartementet - Flickr
source: Arctic World Archive / Piql, NRK, Live Science, Digital Journal

Rhett Jones - Gizmodo US[原文
(渡邊徹則)

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