同時にAmazon EchoライクなEssential Homeも。
Androidの生みの親、アンディ・ルービン氏がGoogleを去ってから初めて自らのプロダクトを発表しました。2014年10月にGoogleを退社して以来、彼は業界を揺るがす新たなスマートフォンを作り出すべく奔走してきました。数カ月前から噂にもなっていましたが、ついに公式発表されたそのスマートフォンの実像をThe Vergeが独占で伝えています。
ルービン氏渾身の新スマートフォン「Essential Phone(PH-1)」はAndroid(バージョン7.1.1)搭載で、Google PixelやサムスンのGalaxy S8といったAndroidフラッグシップ機と多くの点で似ています。たとえばプロセッサはQualcommのSnapdragon 835でGalaxy S8と同じだし、4GBのRAMや128GBの内蔵ストレージも同等です。バッテリーは他のものよりちょっと大きめで、3,040mAhあります。

Essentialの特徴のひとつは、2,560×1,312ピクセルの5.71インチディスプレイ(19:10)で、端から端までベゼルがほとんどないデザインです。ディスプレイ上部の切り込みには800万画素の前面カメラが埋まっていて、4K動画を撮ることもできます。前面カメラとしてはそれ以上ないくらいじゃないでしょうか。

背面カメラはデュアルになっていて、ひとつは1,300万画素のRGBカメラ、もうひとつは1,300万画素のモノクロカメラです。画質はiPhoneやGoogle Pixel、Galaxy S8と比肩するものになると思われます。またヘッドフォンジャックはなく、ポートはUSB Type-C。オーディオ出力用のドングルが付属してきます。
ただし、スペック的にはもちろんハイエンド機なんですが、まだ公式のCG画像しか公開されていないので、実際すごいのかどうかはわかりません。なのでここでは、おすすめも何もできないのが残念ですが、いずれ実機をテストできたらその使用感をお伝えしたいと思います。

Essential Phoneの変わった点のひとつ、そして我々が試してみたい部分でもあるのは、背面のふたつのピンにいろいろなアクセサリをつなげられることです。今は充電ドックとか、360度カメラとかをつなぐために使われる予定で、今後はもっと面白いものが出て来る可能性があります。

Essential Phoneのオンライン予約は米国のみを対象に5月30日(現地時間)に開始していて、価格は699ドル(約7万8000円)、360度カメラは発売記念価格で50ドル(約5500円:通常価格190ドル)です。色展開はブラックムーン、ステラグレイ、ピュアホワイト、オーシャンデプスの4タイプ。

ルービン氏の会社はさらに、Amazon EchoやGoogle Homeみたいなスピーカーデバイスも発売する予定です。その名も「Essential Home」で、こちらはAmbient OSという独自のプラットフォームになっています。
Ambient OSはホームネットワークを念頭に開発されたもので、ユーザーのあらゆるニーズを予測するとされています。たとえば大事な会議の前には早めに家を出るよう通知してきたり、記念日が近づいているのを知らせたりといったことです。
またEssential HomeにはAmazon Echo Showみたいにディスプレイが搭載されていて、時刻やリマインダー、ナビやカレンダーの予定などを表示できます。この画面を使って音楽をかけたり、情報検索したり、タイマーをセットしたりといったことも可能です。こうしたEssential Homeの機能は、デベロッパーがAmbient OS APIを使っていろいろなアプリを作ることで広がっていきます。
現在はEssential Phoneが予約できるものの、それが実際いつ出荷開始するのかは不明ですし、他の国でいつ発売されるかもわかりません。またEssential Homeがいつ発売されるのかもわかりません。ともあれEssential Phoneに関しては、他のAndroidフラッグシップ機とそんなに変わらないのかな、と思われます。
・KDDIが夏の新機種9モデル発表! オリジナル4機種+グローバル5機種が一挙登場
image: Essential
source: Essential via The Verge
Michael Nunez - Gizmodo US[原文]
(福田ミホ)