デジタルアシスタント界の頂点にたつのはCortanaなのか?
Microsoftの「Build 2017」の初日キーノートにて、Cortana(コルタナ)の広い活用技術が話題となりました。Cortanaをさまざまな端末に対応させることによって、より多くの場所、家の中、車、会社とどこでもユーザーと繋がることができる環境をアピールしています。
とはいえ、Cortanaはデジタルアシスタント。ユーザーに仕えるには、デジタルアシスタントが“住む家”が必要となります。AppleのSiriやGoogle Assistantはスマートフォンの中に住み、AmazonのAlexaはスマートスピーカー「Echo」の中に住んでいます。そしてスマートフォンを開発しないMicrosoftにとっては(Windows Phoneは今も開発中らしいが)、家や車、オフィスと生活の至るところがCortanaの住む家になることでしょう。
この構想はWindows Developerが公開した、こちらのBuild 2017の初日キーノートで発表されました。
そしてCortanaの家第一弾として、まずはオーディオ業界からHarman Kardon(ハーマン・カードン)がCortana搭載端末「Invoke」を発表しています。発売はこの秋を予定。スマートスピーカーらしい360度スピーカーですが、オーディオメーカーだけに、デジタルアシスタントも音質も欲しいユーザーから期待がかかっています。
IT業界だってもちろんCortanaの家提供に名乗りをあげています。Engadgetによると、HPとIntelがCortana端末を開発していくことがBuild 2017で発表されました。こちらのCortana端末は、どんなプロダクトかまだ詳細不明。今後、Cortanaの広がりはスピーカーなどのPC周辺機器に限った話ではなくなってくるでしょう。だって、IoT時代ですもの。Microsoftは、冷蔵庫やトースターまで、Cortanaの家として視野にいれていると言いますからね。
さすがMicrosoft、これぞMicrosoftといった感じですね。そもそも、Microsoftはソフトウェアの会社であり、ハードに積極的な姿勢はとっていませんでした。Surfaceがなかなか人気をみせていますが、そこで一気にハードに走らないのがMicrosoft。ソフト=Cortanaを提供するけれど、Cortanaを使う端末は他社が思うように作ればいい。それが、Cortana拡大においてMicrosoftが描く戦略です。
Siriが冷蔵庫に住む日が先か、Cortanaがデジタルアシスタント界のトップになるのが先か…。
・Microsoft「Build 2017」のキーノートを見て思う、会社に見張られる恐怖
・Microsoft Cortanaに対応した初のスマートスピーカー「Invoke」がやってきた!
image: ymgerman / Shutterstock.com
source: Windows Developer - YouTube, Engadget
reference: The Verge
(そうこ)