収差補正機能も搭載、細かな文字も見てとれるのがスゴい。
Microsoft(マイクロソフト)の研究機関、Microsoft Research(マイクロソフトリサーチ)が新たなARデバイスを発表しました。従来のデジタルホログラムはノイズが多く、低コントラストかつ低解像度でしたが、「Holographic Near-Eye Displays」は高コントラストで高解像度、フルカラーのデジタルホログラムを投映可能です。

3Dプリンタで出力したとみられるフレームは、一見すると普通のメガネ。でもテンプル(つる)の部分になにやらパーツが付いています。どうやらHoloLensと違って、横側からレーザーで映像を投映するようですね。
以下はMicrosoft Researchによる解説動画。
現在のプロトタイプはグラフィック性能が高いパソコンとの有線接続が必須。デスクトップGPU(NVIDIA GeForce GTX 980 TI)を使ったパソコンでは、90〜260Hzのリフレッシュレートでリアルタイムホログラム生成が可能です。

面白いのが視力矯正機能です。左から通常の視野で表示されたホログラフィック・ディスプレイ、中央は乱視のユーザーが見たとき、右は乱視補正を行なったときのもので、拡大部分のブレが綺麗に補正されています。通常の視野と同じように見えますね。

HoloLensの次世代機/マイクロソフトの製品ロードマップを示すものではなく、あくまで技術ソリューションである様子。SIGGRAPH 2017で詳細が公開されるとのことですが、現在のメガネ型AR/MRディスプレイよりも広視野(視野角80度)かつコンパクト、使い勝手のいいデザインを実現するための1歩なのでしょう。視野角の広さと解像度はトレードオフだと言われてきましたが、この技術が浸透したら、広視野&高解像も夢ではないのかも。
・HoloLensの次のMRはこれ。Acer×Microsoftの「MRも対応するVRゴーグル」とは?
top image: YouTube
source: Microsoft Research、Microsoft Research Blog, YouTube
(武者良太)