ハッカーが『パイレーツ・オブ・カリビアン』最新作を盗み、ディズニーに身代金を要求

ハッカーが『パイレーツ・オブ・カリビアン』最新作を盗み、ディズニーに身代金を要求

『パイレーツ・オブ・カリビアン』なだけに盗賊現わる…。

先週末から世界各地を賑わせているランサムウェア騒動ですが、エンタメ界にも魔の手が伸びていたようです。複数の報道によれば、ハッカーたちはディズニーのとあるメジャー作品をリークするとして身代金を要求しており、Deadlineはその映画が『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』だと報じています。

The Hollywood Reporterによれば、ディズニーCEOのロバート・A・アイガー氏は月曜日に行なわれたタウンホール・ミーティングで、身代金の件でFBIと協力しており、多大な身代金は支払わないと社員に知らせたとのこと。アイガーは盗まれた作品のタイトルを明らかにしませんでしたが、米国では今月26日に『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ最新作が公開を控えているので、同作は絶好のターゲットとなり得ます。アイガー氏によれば、犯人はディズニーに対し「身代金が支払われなければ、まずは映画の冒頭5分を、その後は20分ずつリークさせる」と伝えたとか。

今回リークした映画は『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のワークプリントなんじゃないか、という噂が先週Furious Fan Boysなどで出回りましたが、それはredditによればデマだと判断された模様。映画の公開日は何カ月も先ですし、もし同作だったとしたらディズニーは阻止するためにいくらでも払いそうなので、問題の映画は『スター・ウォーズ』ではないと言って間違いなさそうです。

Netflixの『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の新エピソードがほとんど流出されてしまった事件の後ですから、ディズニーもさぞ緊迫していることでしょう。それに『パイレーツ・オブ・カリビアン』前作の興行総収益(via Box Office Mojo)がいかに海外市場に依存しているかを考慮すると、高画質のリークとなれば世界中の映画産業が大打撃を受けることになります。

今回のハッキングの報道があったのは、世界的なランサムウェアWannaCryの攻撃の最中。攻撃は150カ国以上で何百、何千もの被害者に影響を及ぼし、模倣犯が発生し(via Forbes)、米国政府のサイバーセキュリティ政策に対する論争に火を付ける(via Microsoft)ほどの事態になっていたのでした。

WannaCry関連では、月曜にKaspersky Lab(カスペルスキー・ラボ)の研究者がごく初期のWannaCryランサムウェアと、サイバー攻撃集団Lazarusのコードとの類似点を指摘しました。研究者によれば、ごく初期のWannaCryランサムウェアのコードと同様のコードがLazarusにも見られたとのこと。Lazarusとは2014年に起きたソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントへのハッキング事件への関与で有名で、Washington Timesのレポートによれば「北朝鮮のために活動したことがある」と認識されています。またReutersによると、セキュリティ企業のSymantec(シマンテック)社は同グループを世界の銀行を狙ったサイバー攻撃と結びつけています。さらに同社はLazarusとWannaCryの関連性についてcyberscoopに投稿していますが、その発見が意味することを疑問視した内容になっています。

今回のディズニー映画の身代金要求事件とWannaCryが関連しているという証拠はありません。先月のNetflixの身代金要求事件はTheDarkOverlordというハッカーが行なったものでしたからね。そういった状況から、ディズニーの映画を盗んだ犯人はまったくの別人ということも有り得ます。現段階でわかっているのは、恐ろしい速度でランサムウェアの被害が広がりつつあるということだけです。

世界パニックのランサムウェア「WannaCry」被害&対処まとめ(日本語脅迫文は誤訳でおかしなことに)

top image: Sitade/ゲッティイメージズ
source: The Hollywood Reporter, Deadline, FuriousFanBoys, Reddit, BoxOfficeMojo, Forbes, Microsoft, WashingtonTimes, Reuters, CyberScoop, Kaspersky, Wikipedia

Rhett Jones- Gizmodo US[原文
(たもり)

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