実写化は意外にも苦難の歴史。
その初登場から76年目となる今年、ついに実写映画化されるDCコミックスのビッグ3の一角『ワンダーウーマン』。ついにとは言っても、実はいままでの長い歴史の中でアニメはもちろんドラマやテレビ映画など、沢山映像化されてきた人気キャラクターでもあります。
今回はそんな彼女の映像化の歴史を動画と共にをご紹介いたします。
こちらはleatherface1111がアップロードした動画。
ワンダーウーマンを映像化しようという試みはドラマ版『バットマン』のヒットを受けて、1967年にスタート。ところがそのテスト版はあまりに不評で放送すらされませんでした。
こちらはBurger Fictionがアップロードした動画。
いきなり出鼻を挫かれた状況ですが、記念すべき「ワンダーウーマン」のTV初登場は1972年のアニメ『The Brady Kids』の1エピソードで実現。『The Brady Kids』は 実写ドラマ『ゆかいなブレディー家』のスピンオフ作品。特にヒーローものではない作品で、あくまでゲスト出演でした。
こちらはTHX1968がアップロードした動画。
その本領を発揮したのが、1973年から始まったアニメ『Super Friends』。制作は『フリント・ストーン』や『宇宙忍者ゴームズ』など、日本でもおなじみの作品を世に送り出したハンナ・バーベラ・プロダクション。こちらでは他のDCコミックスのヒーローたちと共にレギュラーキャラクターの一人としてずっと登場し続けました。
そしてその翌年にはドラマ版『ワンダーウーマン』のパイロット版となるテレビ映画が放送。定番のコミック版のスタイルから離れ現代風の設定になった今作はあまり好評を得られず、全く別のコンセプトで作り直しとなりました。
こちらはScreenBlaster13がアップロードした動画。
こうして満を持して誕生したのが1975年から始まったドラマ『ワンダーウーマン』。コミック版の奇抜な設定である「インビジブル・ジェット」もしっかり登場しているのが凄い。
コミックではほぼ同時期に登場していたスーパーマンやバットマンはすでにアニメ/ドラマ/映画の単独タイトルがとっくに展開されていたことを考えると、本当に念願の単独タイトルとなりました。
このドラマ版は日本でも放送され『奇想天外! 空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』、『紅い旋風ワンダーウーマン』といった邦題でも知られている作品。くるくる回って変身するシーンは非常に有名で、本編は見たことないけど変身するシーンは見たことが事があるなんて人も少なくないはず。
こちらはDC Entertainmentがアップロードした動画。
ちなみに主演のリンダ・カーターは、現在放送中のドラマ『スーパーガール』に出演中。最近では『スーパーガール』と映画『ワンダーウーマン』の素敵すぎるコラボCMなんかにも登場していました。
その後ワンダーウーマンは、アニメ版『スーパーマン』やフィリピンで制作されたバットマンの非公式パロディ映画にゲスト出演。出演作品にカウントすべきか迷うところですがこんな映画あったんですね……!
そして日本ではカートゥーン・ネットワークで放送されて人気となった2001年のアニメ版『ジャスティス・リーグ』に登場。その続編となる『ジャスティス・リーグ・アンリミテッド』にも引き続き登場しています。
その後もアニメやCG映画の登場は続く中、実写版は先述のシリーズ以降長らく実現せず、若かりし頃のスーパーマンを人気ドラマ『ヤング・スーパーマン』に登場する計画も頓挫。
そんな中、2011年にNBCが実写ドラマのパイロット版を制作。主演に選ばれたのはエイドリアン・パリッキ。正体を隠しながらCEOとして成功を収めつつ、街にはびこる悪と闘うワンダーウーマンという今までにない設定を持ち込んだ作品でしたが、結局シリーズ化にはいたりませんでした。
ちなみに、パリッキはこの前にドラマ版『アクアマン』のパイロット版にも悪役で登場していますが、こちらも製作頓挫。後に『エージェント・オブ・シールド』のモッキンバードことバーバラ・モースに選ばれ人気となり、彼女を主人公としたシリーズの製作が決まるもこちらも頓挫。なかなかハードなキャリアを歩んでいる人物です。
話を戻すとワンダーウーマンはその後、DCの人気ヒーロー「グリーンアロー」のドラマ版『アロー』の成功をきっかけに、2012年頃に『Amazon』というタイトルでドラマ化計画が始まるも頓挫。というわけでドラマ版は近年かなり苦難に満ちた歴史を歩んできました。
こちらはWarner Bros. Picturesがアップロードした動画。
しかし『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』で超カッコイイテーマソングと共に華麗に登場し、念願の単独映画となる『ワンダーウーマン』も海外では公開され、大ヒットとなりました。
そして続く『ジャスティスリーグ』にも登場予定で、『ワンダーウーマン2』も検討段階に入っている模様。
というわけで、実写版の苦難の歴史もこれで一段落といった模様。映画方面ではかなり順調で、しばらくはガル・ガドットのワンダーウーマンを見ることになりそうです。
個人的にはこのままの勢いで、フラッシュやグリーンアロー、スーパーガール、スーパーマンがいるドラマ版世界にもワンダーウーマンが出てきて欲しい所。
とにかくこれからの活躍……なによりまず日本ではまだ未公開の映画『ワンダーウーマン』が早く見たい!
映画『ワンダーウーマン』は2017年8月25日(金)全国ロードショー。
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Image: (C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLC via 映画『ワンダーウーマン』オフィシャルサイト
Source: YouTube(1・2・3・4・5・6), The Verge, The Hollywood Reporter, Glamour
(傭兵ペンギン)