HTC、やっぱり苦しいのかな…。
最近はVRヘッドセット「Vive」やGoogle(グーグル)のリファレンス端末「Pixel/Pixel XL」の製造でおなじみ、台湾メーカーのHTC。しかし残念なことに、BloombergによればHTCはViveビジネスの分離や売却、さらには会社そのものの売却までもを検討しているというのです。
HTCは現在、アドバイザーとともに会社経営の選択肢を練っています。そのうちの1つとして挙げられている「Vive」のスピンオフですが、ViveといえばHTCが市場で存在感を示せている(かつ成功している)数少ない分野です。またHTCそのものの売却についてですが、これはHTCをまるまる買収できる企業を見つけることが難しいことから、その可能性は低いそう。
HTCの株価はここ5年で75%も価値を失なっています。またHTCの核となるスマートフォンビジネスにおいてはシェアが2%以下に減少。
でもPixel/Pixel XLや今年7月に発表された「HTC U11」など、業界の第一線で十分に戦える、高品質なスマホを作っているんですよね。ただSamsung(サムスン)やApple(アップル)のようなブランド力、あるいは中国製端末のような圧倒的なコストパフォーマンスなど、なにか消費者にアピールするための武器を持っていない印象があります。
Viveをスピンオフしたり売却すれば経営は一時改善するかもしれませんが、その後をどう立て直すのかも気になります。このままVR分野で存在感を示し続けてほしいんですけどね。
・VRヘッドセット「HTC Vive」が2万円以上の値下げ。グっとお求めやすくなりました
Image: xiaorui/Shutterstock.com
Source: Bloomberg via The Verge
(塚本直樹)