あれれ? 肌の色のせいで反応しない?
ナイジェリアのFacebookで働くChukwuemeka Afigboさんが投稿したソープディスペンサーの動画がちょっとした話題となっています。動画では、肌の色が明るい男性と濃い男性、2人がソープディスペンサーでソープをもらおうとします。明るい肌の男性が手を向けるとピュピュと勢いよく出て来ますが、肌色の濃い男性がどれだけ手を動かしたりしてもディスペンサーは反応してくれません。動画内ではクスクス笑いながら「黒すぎるんだよ!」と自虐的なジョークを飛ばしています。
If you have ever had a problem grasping the importance of diversity in tech and its impact on society, watch this video pic.twitter.com/ZJ1Je1C4NW
— Chukwuemeka Afigbo (@nke_ise) August 16, 2017
肌色の濃い男性が白いペーパータオルを持ってかざすと、反応しているのがわかりますね。恐らくソープディスペンサーには光学センサーがついていて手をかざすと反応するという仕組みなんでしょうが、安価なセンサーは濃い色の肌を認識できないようです。テクノロジー・ビジネス情報のメディアサイトのCNETがフィットネストラッカーを開発するBasis ScienceのBharat Vasan氏にどうして肌の色によってセンサーが認識できないのかを聞いたところ以下のように答えています。
「光はいくつかの層を通して突き通るものですが、フィッツパトリック分類(Fitzpatrick Scale)が高い人ほど、光が跳ね返るのが難しくなります。なので、肌が明るい人が明るい場所にいると光は真っ白になりますよね。肌の色の問題はテクノロジーが補っていかなくてはいけない部分です。」
ソープディスペンサーはまだ軽めの例ですが、ウェアラブル・フィットネストラッカーや心拍数モニターが濃い肌の人がつけると反応しないといった例が過去にもありました。以前Mi Bandを買った人が黒人だと反応しないけれど、どうしたらいいですか? とQ&Aに質問していたこともありました。

もちろんこのようなウェアラブルが本格的な健康管理をしてくれるわけではありませんが、心臓病などを持っている肌の濃い人が、心臓の状態を観察するためにつけているウェアラブルが反応しないのでは、全く意味がなくなってしまいますからね。テクノロジーが世界中に広がって生活を便利にしてくれる一方、世界にいる色んな肌の色に対応していかなくてはいけないということがよくわかった動画でした。
Image: Yayayoyo/Shutterstock.com, Miui.com
Reference: Facebook, Twitter, CNET, Wikipedia
Sidney Fussell - Gizmodo US[原文]
(岩田リョウコ)