囲碁の次はリアルタイムストラテジーゲーム! DeepMindが『スタークラフト2』用のAI開発環境を公開
Image: Alex Grimm/Getty Images News/ゲッティ イメージズ

囲碁の次はリアルタイムストラテジーゲーム! DeepMindが『スタークラフト2』用のAI開発環境を公開

人類 vs AI、次の勝負は『スタークラフト2』で。

Google子会社のDeepMindがゲーム会社Blizzardとコラボして、リアルタイムストラテジーゲーム『スタークラフト2』向けAI開発環境を公開しました。DeepMindといえば、現在世界最強とされる棋士、柯潔(か・けつ)氏を破った「AlphaGo」を開発したことで有名ですが、今度は『スタークラフト2』に挑戦するようです。

今回公開されたのは、「SC2LE(StarCraft II Learning Environment)」と呼ばれる『スタークラフト2』向けのAI開発環境です。SC2LEには、機械学習APIやゲームのリプレイデータ、PySC2というAIがゲームを操作するためのコンポーネントなどが含まれています。DeepMindは、開発環境をオープンにすることで研究者がAIの開発に専念できるようになり、深層強化学習の研究がより発展していくことを期待しているみたいです。

Video: DeepMind/YouTube

こちらは実際に、開発ツールのひとつであるPySC2を使用している様子。

PySC2によって、ゲームのコアとなる視覚的かつ空間的要素を保ちつつ、「特徴レイヤー」とよばれるお互いに独立した要素に分解されるそうです。AIはPySC2を通して、柔軟かつ簡単に『スタークラフト2』を操作することができます。ちょっと味気のない画面ですが、AIにはグラフィックとかは関係ないんでしょう。

しかしなぜ囲碁の次が、『スタークラフト2』なんでしょうか? それは、『スタークラフト2』がAIの研究対象として理想的な環境だからです。対戦相手に勝つためには、資源の収集や施設の建築などたくさんのタスクをこなす必要があります。実行できるアクションも多様であることから、これまでDeepMindのAIが挑戦してきた囲碁やレトロゲームよりも複雑性が増しています。また、オンラインプレイが盛んであることから、AIが学習するために必要なデータがたくさんあります。このように、技術的にチャレンジングかつ学習用データが豊富であることから、『スタークラフト2』はAI研究の対象として理想的と考えられているのです。

でも理想的な環境だからといって、人間より強いAIを作るのは簡単ではありません。ひとつひとつのタスクについては人間と同レベルでこなせるものもありますが、ゲーム全体となると複雑性が増して人間を超えるレベルに到達するにはまだまだ壁があります。とはいえ、数年前まで囲碁でAIが人間に勝つのは到底不可能だと思われていたことを考えると、『スタークラフト2』も数年後にはAIの方が強くなってるかもしれませんね。

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Source: DeepMind, SC2LE, YouTube

(tmyk)

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