約4億円の借金から逃れるために整形する女性、そして物語だけがそこから悪化する
Image: xmee/Shutterstock

約4億円の借金から逃れるために整形する女性、そして物語だけがそこから悪化する

ローンは返すお金です。タダで湧いてくるお金じゃありません。中国の皆さん。

近年、中国では借金の問題が大きくなってきています。というのも、2014年に個人ローンを開始したところ、バンバンお金を借りまくり、負債を背負う人が激増。そんな中、約4億円という超多額の借金から逃げようと整形をして顔を変えちゃった女性まで出て来てしまう始末。

警察によると逮捕された女性はZhu Najuanさん、59歳。Zhuさんは今年初め、約4億円の負債を支払うよう裁判所から命令された矢先、行方不明に。しばらくして警察に発見、逮捕された時には、なんと顔が別人になっていたということです。警察官の一人は「30代に見えた。我々が持っていた写真とは全然別人だった」と話しているそうです。Zhuさんは、他人の銀行のカードで美容整形をしていたと供述したとのこと。

裁判所の命令から逃げて、他人のカードで費用を支払って顔を変えていたわけですから、借金の支払い命令に加えて詐欺などの罰が下されるでしょう。最近の中国では借金まみれから逃れようと、このように破天荒な逃げ方をする人が続出しているそうです。

去年も借金から逃げたい破天荒さんがいました。温州市に住む33歳の男性。約5000万円の借金を背負っていました。3社の取り立て屋からボコボコにされたあと、なんと自分の2歳の息子をネットのチャットルームで会った人に売ってしまったのです。しかも約70万円で(息子の値段の安さよ!)。父親がネットカフェで逮捕されるまで、売られてしまった息子は知らない人と1週間ほど過ごしていたそうです。

アメリカや日本では、車や家を買う時に個人ローンを組むのは今や当たり前。しかし中国では2014年まで個人向けローンはなかったため、始まった途端、簡単に早くお金が手に入るけど、同時に高い金利が課されるというローンが続々登場。こうしてこれまでクレジットカードを使ったこともなかった人たちが急にどんどんお金を借りて使い始めたので、深刻な借金問題になっているんです。

他にも、店頭でスマートフォンを買おうかと迷っている人に、ローン会社のセールスマンが近づいて来て「最初に少しだけお金を出せば、今容量の大きいスマートフォンを買って持って帰れる。あとは私たちがカバーするから、あとから返せばいいだけ」という話を持ちかけ、高い金利の借金を負わせるケースも出てきています。

ローンを組んだりクレジットカードを作ったりする際、アメリカでは「クレジットスコア」と呼ばれる個人の信用偏差値が必要となります。日本でもクレジットカードを作る時に「クレジットヒストリー」を審査されますよね。各個人にどれくらいお金を貸してもいいか、どれくらい信用できるかが数字でわかるシステムです。中国では個人ローンができたにも関わらず、最近までそのクレジットシステムがありませんでした。そりゃ返済能力がないのに4億円も借りれてしまうわけですね。

現在、中国政府は「ソーシャル・クレジット・システム」と呼ばれる社会管理システムを構築中なんだそうですが、まだ出来上がっていない状態。政府がシステムを作っている間に、8つの大企業が試作版のクレジットシステム作り、その1社であるアリババはすでに「芝麻信用(Sesame Credit )」と呼ばれるサービスを開始。芝麻信用は、購買履歴や違反、犯罪歴などすべての行動パターンを元に、複雑なアルゴリズムからスコアを弾き出しているそうです。

でもそもそももしかすると、借金に関する破天荒な事件も中国政府が国民に借金をやめさせるように仕組んだニュースっていう可能性もあるのかも……? クレジットカードやローンは勝手に湧いてくるお金のような感覚ですが、絶対に返さなきゃいけないという考えが中国でもだんだん根付いてくるのでしょうか。政府は早くシステムを作らないと、逃げる方法の方がどんどん作られてしまったりして。

Source: XinhuaNet, Shanghaiist

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文

(岩田リョウコ)

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