ドローン「アマゾンの配達で〜す。あと屋根、修理いるみたいですから注文しませんか?」

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ドローン「アマゾンの配達で〜す。あと屋根、修理いるみたいですから注文しませんか?」
Image: uspto

アマゾン、家の中から外まで全て包み込んできます。

ビッグデータを活用して消費者が気付いてすらいないニーズを「あのさ、これ必要だと思うんだ」と気付かせてくれるアマゾン。その影響はブラウザ上だけでなく、現実世界のボタンファッション・アドバイザーという形でどんどんと私たちの生活のあらゆる場面に拡大しつつあります。

また最近では米大手スーパーマーケットを買収し、さっそく初日からEchoを店頭でも販売し始めたニュースが話題になりましたね。アマゾンがオンラインと物理世界の垣根を越えた巨大インフラとなりつつあります。

さて、そんな流れにピッタリはまって少し怖くなるのが先日アマゾンが申請した特許です。これは商品を配達してくれるドローンが配達先の家を録画、その映像を基に必要と思われるサービスを提案するというシステムです。こちらの申請書類に記された図を見てみてください。

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Image: uspto

右端には顧客のパソコンのウェブブラウザに表示されるメッセージ例が見られます。そこには次のように書かれています。

先日の配達において、お客様の屋根に修理が必要であることに気が付きました。お客様の地域の修理サービス業者を下にリストアップしておりますので参考になさってください。

そうです、ドローンによる配達が実現した時には、ドローンがユーザーの環境データを収集し、必要なサービスを提案してくれるというもの。もはやアマゾンの包囲網から逃れるのが難しくなりそうです。

この書類で例として使われているのはアマゾンではなくて地域の業者紹介ですが、アマゾンで販売されているプロダクトの紹介にも使えることは明らかですね。

配達時に窓から家の中が見えないように配達時間が来たらカーテンをしめる、なんてのも冗談じゃなくなるかもしれません。そしたら「カーテンの趣味が悪いのでこちらのプロダクトをご覧ください」なんて言われてしまうのでしょうか。

と、もちろんこれは申請された特許ですので実現されるかは全く別の話ですが、アマゾンの狙いが垣間見える書類となっています。

Image: uspto
Source: uspto via TNW
Reference: BUSINESS INSIDER JAPAN(12

(塚本 紺)