映画『ダンケルク』クリストファー・ノーラン監督にインタビュー:「IMAXカメラが水に浸かってしまいました」
Image: (C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.

映画『ダンケルク』クリストファー・ノーラン監督にインタビュー:「IMAXカメラが水に浸かってしまいました」

第二次世界大戦でドイツに追い詰められた大脱出作戦を壮大な映像で描く映画『ダンケルク』。今回は、そのメガホンを取ったクリストファー・ノーラン監督にインタビュー!

以前のインタビューでは質問を託す形で空戦シーンの撮影方法などの話をたっぷり伺いましたが、今回は来日を果たした監督に直接お話を伺ってまいりました。

前回に引き続き、空戦シーンや船の沈没シーンなどについて詳しく語っております!

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──前回のインタビューで空戦のシーンはほぼCG無しで撮ったとおっしゃっていましたが、戦闘機が墜落して沈んでいくシーンはどのように撮影したのですか?

クリストファー・ノーラン(以下、ノーラン):煙を吐きながら高度を落としていくシーンは本物の飛行機を使い、別の飛行機から撮影しました。そして着水するシーンは本物と同じ大きさのレプリカを作って、それを着水させ沈めたんです。

着水のシーンの撮影では機体にIMAXカメラを載せて撮ったのですが、着水の衝撃で機体が割れて想定していたよりも早く水の中に沈んでしまい、カメラ用のケースにもヒビが入ってIMAXカメラが水に浸かってしまいました

幸いなことに、我々のカメラはデジタルではくフィルムだったので、すぐに抜き取り、ロサンゼルスのラボに送って洗浄してもらいました。その時に撮った映像は無事で、実際に映画の中でも使われています

カメラ自体も、電子機器以外の部分は壊れていなかったので、修理することができました。フィルム用のカメラは頑丈にできているものなのですよ。

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──この映画の撮影に本物の駆逐艦も使われたのですよね。それが徐々に沈んでいく凄いシーンがありましたが、どうやって撮影したのですか?

ノーラン:あれは巨大なタンクの中に、駆逐艦の完璧なレプリカを作って撮影しました。撮影の進行具合に合わせて水を注いで沈んでいく様子を再現し、最後は完全に水の中に沈めて撮っています。

かなり精巧ではあるものの、内部の天井部分はとても軽量なプラスチック製で、息継ぎが必要になったらそこを押し上げて外に出られるようなっています。

セットは本当に現実味に溢れ、沈んでいく時の恐ろしさを存分に表現できましたが、撮影自体はとても安全に行ないました。たくさんの役者や撮影クルーが水の中に入るので、安全にはとりわけ気をつけなければならないのです。

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とても静かに語る間も、インタビュワーの目をじっと見ながら観察しており、「画は逃さないぞ」という気迫が話の内容だけでなく目線からも伝わってきて、まさに作品から感じられるイメージ通りの方でした。

別のインタビュワーの「なぜIMAXは小さなデジタルのカメラでも撮れるのに巨大なフィルムのカメラで撮るのか」という質問に対し、「より小さいカメラでもっといい画が撮れるのであれば私はそれを使いますが、今はそうではありません。予算などが許す限り最高のものを撮りたいのです」と語っていたのも印象的でした。

そんなクリストファー・ノーラン監督が撮った凄まじい映像の数々を楽しめる映画『ダンケルク』は9月9日(土)から丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他、全国ロードショー。

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Source: 映画『ダンケルク』オフィシャルサイト

傭兵ペンギン

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