デザイン最高だけどカメラはいまいち…。Essential Phoneレビュー

デザイン最高だけどカメラはいまいち…。Essential Phoneレビュー

はいはい、触ってみました「Essential Phone (PH-1)」。

今のスマホデザインのダメなところを正すスマホ。チタン&セラミック採用で、プラスチックカバーをつけなくても毎日のヘビーユースに耐えるデザイン。Android開発者アンディ・ルービンの一派が今月立ち上げた「Essential」プロダクツの先発製品は前評判上々でしたが、実際手にとってみた感想は…期待したほどでもない印象…かもしれません。

ベゼルレスなディスプレイとミニマルなデザインの代償

見た目はおおっとなりますよ!

正面カメラの辺りがゆる~くカーブしてるところなんて未来的だし、スクリーン対ボディ比が85%というのは、Galaxy S8よりさらに上です。米GizmodoのKelly Bourdet編集長も「Essential Phoneで3分遊んでも何とも思わなかったけど、そのあとiPhone 7に戻ったら『なんだこのピース・オブ・シット』 となった」と言ってますからね。

ただ、その好印象な見た目に中身の機能がともなっていません。シンプルを究めたのはいいんですが、ミニマルすぎて当たり前にできることができないんですよね。そのよい例がLCD画面です。ものすごく明るくてピーク時には出力700 nitsとなりますが、Galaxy S8を含めたAMOLED画面の最高水準である550 nitsよりもさらに高い。

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Image: Sam Rutherford/Gizmodo

…と聞くと当然いいものを期待しますけど、それほどカラフルでもなく黒の質もいまひとつです。暗い部屋で動画再生すると、画面よりベゼルのほうが黒いのでずっと縁のところにダークグレイのボーダーが入ってしまうという具合。せっかくアスペクト比19:10のワイドサイズなのに、それをフル活用しているのはHOME画面だけで、どの動画もおかしな黒いバーが目に入っちまうのです。LG G6Galaxy S8などほかのベゼルレスな機種なら画面に合わせて動画の大きさを調整できるんですが、Essential Phoneはそれができません。自動でも手動でも。

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ヘッドホンジャックを取り外すのは早すぎた。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo

ミニマリズムを追求するあまり、ゴッソリ抜けた機能もたくさんあります。ヘッドホンジャック、microSDカードスロット、ワイヤレス充電、防水。これ抜きだと毎日不便だと思うんですが。しかもボトムに1個搭載されたスピーカーも…ぱっとしません。

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チタン&セラミックは耐性十分。でもまったく無傷ということもない。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo

充実のバッテリー持ち

唯一のいいニュースは電池もちの良さです。3040 mAhで5.7インチのディスプレイを長時間使用するのは厳しいんじゃないかと心配でしたが、バッテリー消費の無駄のなさにはかなり優れています。測ってみたところ9時間39分もちこたえ、Galaxy S8の9時間12分より30分ちかく長いです。

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モッズ(背面に取り付けられる磁石式のアクセサリ)は試せなかった。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo

駆動しているチップはQualcomm Snapdragon 835で、RAMは4GB、ストレージ128GB、もうサックサクです。Google本流のAndroid 7.1なので、余計なアプリが一切ないのもいいですね。同社の話では、Android 8.0 Oreoへの対応もまもなくらしいです。それが本当なら、どのAndroidの携帯メーカーよりも早いことになります。

カメラ機能。ここさえ良ければ

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Essential Phone(左) 、Galaxy S8(右) 。黒はよく出てますが、輪郭がもやっとしています。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo

しかし、せっかくのいいところもカメラ機能でだいなしです。この1週間ずっとアップデート続きで、もう途中でカウントをやめたぐらい。これは最初のアップデートで実装されましたが、開梱した状態のときはHDR撮影もできませんでした。3回か4回アップデートしたあとでも、写真はいまだにダメです。明るいところではOKなんですが、それでもGalaxy S8のものと並べると、シャープさや露光許容量に欠けます。

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数秒差で撮影した夜景。右の方が暗くてぼやけて光も失せてます。いい写真はがんばらないと撮れないことが多い。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo

夜のカメラ機能はかなり当たり外れが大きく、暗くてボケボケで使えない写真の連続です。奇跡のショットが撮れても、同じ価格帯のスマートフォンのものにはあらゆる点で劣っています。

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このフラッシュを焚く白飛びの瞬間に撮影されます。これでも状態はいいほう。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo

S8は12MPカメラが1個なのに対し、Essential Phoneは13MPカメラを2個搭載しています。でも、iPhone 7 PlusやHuawei P10といったほかのデュアルカメラと違って、光学ズームレンズや背景ボケのエフェクトは期待できません。それどころかカスタム設定できるものがほとんど…ない! オート、モノクロ、スローモーションの撮影モードを選ぶダイヤル、HDRとフラッシュなんかを切り替えるアイコンをのぞけば、シャッター音と位置情報のON/OFF切り替えぐらいしかできません。他社の旗艦モデルに標準装備されているマニュアル補正、フィルター、エキストラの撮影モードすら…ない! HDRを選んでも設定が保存されないので、カメラアプリを立ちあげるたびにまた選びなおさなければならないのです。どの設定も変更するのに数秒かかるので、もうね、カメラはよっぽどのことがない限り開かないほうがいいです。

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Image: Sam Rutherford/Gizmodo

一番厳しいのは撮影スピードです。1回シャッターボタンをタップしても、なにも反応がないのでもう一度タップしますよね、それでもまだ撮れないので3回目のタップをします。まだダメ。右下でアイコンがぐるぐる回っているんですが…念のためもう一回タップします。すると数秒たって、何事もなかったようにまたタップできるようになるんです。上のスクリーンショットみたいに「撮れませんでした。再試行してください」とエラーが出ることもしばしば。

2枚連続で撮影したいだけなのに! 写真撮るのがこんなに大ごとだったとは、Essential Phoneを手にして初めて知りました。カメラはスマホの命なのに、こんなところで手抜きするなんて。

という率直なところをEssential Productsの広報に聞いてみたら、「もうすぐOTAアップデート(ネット経由のアップデート)が出ますので、それでカメラが遅いのと画質の問題には対処できるはずです」と言ってました。もし何か変化があればこの原稿もアップデートしますね!

革命的と呼ぶには役不足ですが、AppleとSamsungのスマートフォン2強体制に第3勢力が生まれるのはバランスもちょうどいいので、カメラ機能だけなんとかもうちょっとがんばって欲しいです。そうしないと、「肌だけ美しくてもね」といわれて終わっちゃうぞ。

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Image: Sam Rutherford/Gizmodo

Essential Phoneまとめ

・チタン&セラミック製のゴージャスなデザイン

・手堅いスペック、純正Android 7.1

・ないもの=ヘッドホンジャック、microSDカードスロット、ワイヤレス充電、防水

・近年稀にみるダメカメラ

スペック

Android 7.1 • 5.7インチ 1440p LCDディスプレイ • Qualcomm Snapdragon 835 • RMA4GB • ストレージ128GB • 指紋センサは背面 • 13MP背面デュアルカメラ • 8MPフロントカメラ • 1 x USB-Cポート • 3040 mAhバッテリー

Image: Gizmodo US

Sam Rutherford - Gizmodo US[原文

(satomi)


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