もうXしか見えない。
Appleが未来だというスマートフォンが出ました。未来というとどこか責任感なく将来への期待を煽るワードとしての側面も普段は感じるのですが、今日は違いました。iPhone Xは未来です。そして未来は今なのです。
Appleからの招待を受け、Steve Jobs Theaterでのイベントを生で見て、そのあととてもわずかな時間ながらもiPhone Xを実際にハンズオンしてきたファーストインプレッションを書いておこうと思います。
イベント後からヒップホップグループ・ライムスターの楽曲『Future Is Born』が頭から離れません。Appleに生まれちゃったんだと思います。未来が。だって、iPhone 8もApple Watch Series 3もApple TV 4Kも発表されたのに、僕はもうほとんどiPhone Xしか見えていません。
美しいSuper Retinaとベゼルレスのメリット

もちろん、前面ほとんどすべてを占めるOLED(有機EL)を採用した5.8インチのSuper Retina Displayは美しい。ほとんど板にぴったり沿うように絵をベタッと貼り付けたかのような感覚さえ覚えました。2,436×1,125ドットでPPIにして458にもなるディスプレイが、上から下まできっちり収まっています。
高さ143.6mm、幅70.9mm、厚さ7.7mmのその本体サイズは、iPhone 7 Plusに慣れたとはいえ、やはり片手で扱うにはときどき不安な手にまさにちょうどいい。なのに、画面はiPhone 7 Plusの5.5インチより大きい5.8インチ。iPhone 7 Plusより大きな画面を扱っているという感覚すらないほど自然でした。iPhone 7の4.7インチが大きすぎて手から落としてしまうって人以外はiPhone Xのサイズを検討する価値ありです。
TrueDepthカメラがフロントカメラを生き返らせる
そしてiPhone Xの目玉のひとつ、TrueDepthカメラがかなりいい。これはApple、いい発明をしました。フロント側のカメラをここまで有効活用したのははじめてじゃないでしょうか。写真映えする照明をシミュレートする「ポートレートライティング」とSnapchat、顔認証「Face ID」をサードパーティー製アプリで使用するようすを見てみてください。よく自撮りするひとは、ポートレートライティング最高ですよ。
これに加えて自分の表情とおなじように絵文字のキャラクターの表情が動き、喋る「アニ文字」がほんっとに楽しいのですが、今回はデモ動画をうまく撮影できず、お見せできないのが残念…。iPhone Xへの注目はまさに予想以上でただでさえ実機の少ないiPhone Xにハンズオン会場はまさに争いの場でした。もちろん危険はありませんけど。

iPhone 8も対応しているワイヤレス充電にも対応します。今日の段階ではKeynoteで見られたようなワイヤレス充電時のギミックは見ることができませんでしたが、これも未来のひとつ。
ベゼルレスデザインとTrueDepthカメラ、そしてアニ文字を体験して、iPhone XがこれまでのiPhoneの枠を飛び越えた最先端のスマートフォンであり、Appleが未来と言うのもわかる気がしています。触れたのは本当にわずかな時間だったのでまずは感覚重視のファーストインプレッションになりましたが、このiPhone X、これまでの新型iPhoneで感じてきたどの感覚よりも前世代からの跳躍幅の大きいiPhoneになるはずです。
(suzuko)