人間もチャージ(意味深)。
Tesla(テスラ)CEOのイーロン・マスクは、「将来のチャージステーションは90秒でバッテリー交換できるようにする」と、2013年に豪語しました。以来、特許の申請などはあったもののそれ以上の進展はなく、Teslaオーナー達は待ちぼうけを食らうことに。しかし、ここにきて逆転の発想、「長い充電時間の有効活用」という新たな展開があるかもしれません。
先週開催された外食産業のテックカンファレンス(FSTEC)にTeslaの最高技術責任者であるJ.B. Straubel(J.B. ストローベル)が現れ、参加者にこう語りかけました。
Teslaのスーパーチャージャーステーションは951箇所あり、我々はそこにコンビニを併設する努力をしています。ステーションの利用者はその度に20分30分と立ち止まる必要があり、彼らは食べ物、コーヒー、そしてお手洗いを望んでいます。
確かに、今のステーションは少し物足りないかもしれません。ガソリン車が数分で満タンにできるのにくらべ、Teslaオーナーはスーパーチャージャーに立ち寄っても8割充電に30分、10割は1時間超かかります(編注:Tesla公式では充電完了まで30分とされています)。市内を乗り回す程度であれば夜間に家で充電していれば問題ないかもしれませんが、ロングドライブともなると道中の充電は必須ですし、そこで30分も過ごすなら休息もとれたほうが良いですよね。
コンビニに関する詳しい発表はしませんでしたが、Tesla社が自ら食品サービスを経営することはないとのこと。すでにいくつかのレストランと交渉を始めているらしく、別の会社と協力していく戦略のようです。どのようなステーションになるか、楽しみですね。

一見寄り道に見えるようなこの展開も、Teslaにとっては必然なのかもしれません。Teslaの理念は一言でまとめると、「魅力的な電気自動車を作ることでガソリン車を減らし、世界の持続可能エネルギーへの移行を加速させる」です。そういう意味では、チャージングステーションが便利な方が電気自動車も魅力的に見えますよね。
以上、「人類を救う」を地で行っているTeslaが、コンビニを立てようとしている話でした。
Image: Shutterstock (1, 2)
Source: Tesla
Rhette Jones - Gizmodo US[原文]
(西谷茂リチャード)