音楽のないミュージックビデオって不思議。
ポニーキャニオン所属のアイドルグループ「マジカル・パンチライン」の新曲が発表され、ミュージックビデオ(MV)が公開されました。
まあ、見てください。
なんかおかしいですよね。あ、皆さんのパソコンがおかしいわけじゃないんですよ。実はこのMV、曲がないんです。なんと、先にMVを作って、後から曲を作るという前代未聞のプロジェクトなのです。
これを仕掛けたのは、マッキャン・ワールドグループ ホールディングスのイノベーションプロジェクトMcCANN MILLENNIALS(マッキャン ミレニアルズ)。
なんでこんなことになったかというと、マッキャンミレニアルズが開発した人工知能クリエイター「AI-CD β」の指示があったから。AI-CD βは、毎年優秀なCM作品に贈られるACC CM FESTIVALテレビCM部門の過去10年分の受賞作品や、さまざまなTV CMを構造分解しデータベース化。世界初のCM制作のためのクリエイティブディレクションができるAIなのです。
そのAI- CD βが導き出したのが
【狩猟本能】を【学園】モチーフで、【擬物化】を使い【アンニュイ】なトーンで、【ドキッとする】映像で伝えろ。
というもの。この指示を元に制作スタッフが楽曲なしの状態で作ったMVなのです。

なんかめちゃくちゃな感じもしますが、こういった試み、おもしろいですよね。
ちなみに後から曲を作るため、リップシンクが合わない可能性があるわけですが、できるだけ口元を写さないようにするといった配慮がされているよう。うーん、撮影スタッフの方もたいへんそうです。

楽曲は依頼中ということで、12月には新曲が発表される予定となっています。
このMVの出来によっては、今後のMV制作のフローが変わっちゃうかもしれませんね。ある意味、映画音楽みたいというか。先にストーリー(映像)ありきで音楽を作るという風に考えれば、あり得ないことでもないのかな?
Image: マッキャン・ワールドグループ ホールディングス、PR TIMES
Source: マッキャン・ワールドグループ ホールディングス
(三浦一紀)