ウォレスも凄いが、こちらの世界も凄い。
10月27日より絶賛公開中の映画『ブレードランナー2049』。今回ご紹介するのは、1982年『ブレードランナー』のファンだったらきっと驚いたであろうあのシーンのVFXの舞台裏。がっつりネタバレなので、ぜひ鑑賞後にお読みください……!

前作のヒロインであったレイチェルの姿をしたレプリカントが登場するシーン、凄かったですよね。まるでレイチェルを演じたショーン・ヤングの当時の映像がそのまま使われているかのようでしたが、Entertainment Weeklyに掲載された記事によると、これはCGを使った映像だったそうです。女優のローレン・ペタが代役となりセットに立ってハリソン・フォードらと共に撮影をし、その映像にCGで作り上げた頭部を合成をしたものなのだとか。
実はショーン・ヤング本人もアドバイザーとして撮影現場に参加し、合成するCGを作るためのモーションキャプチャーにも協力しています。実は監督がインタビューでも語った通り、今作はかなりの秘密主義が貫かれていて、現場ではキャラクターを「レイチェル」ではなく「リタ」というコードネームで呼んでいたほど。
上の画像でローレン・ペタの顔にある黒い点は合成のための基準点にしているもの。以降の合成のプロセスの画像はEntertainment Weeklyのギャラリーでご覧ください。途中はかなりホラーですが完成形は凄い……!
ここまで凄いと、いずれ役者なしで映画が作れちゃうんじゃないかと思えてきますが、今作のVFXスーパーバイザーを担当したジョン・ネルソンによると、今回のたった2分のシーンで使ったCGを用意するのに丸1年かかったそう。なので「CGで人間を作るのは凄まじく大変なので(中略)、本物の役者の仕事はこれからまだずっとあると思いますよ」と苦労をしのばせるコメントをしています。
最近は『ローグワン スターウォーズ・ストーリー』や『アントマン』などでも、合成を使って役者をかつての姿で登場させるシーンがありましたが、あれでも十分驚いたのに今回のは比べても圧倒的なクオリティ。
さぁさぁ改めてもう1回見たくなってきましたね! これから超大作ラッシュなので、IMAXなどでもう1度見たい人は上映館が減る前にお早めにどうぞ!
Image: © 2017 Sony Pictures Digital Productions Inc. All rights reserved., Entertainment Weekly via io9
Source: Entertainment Weekly via io9
(傭兵ペンギン)