トコジラミはどこから来るの? 科学者が教える侵入の防ぎ方
Image: Irina Adamovich/Shutterstock

トコジラミはどこから来るの? 科学者が教える侵入の防ぎ方

ヒアリもコンテナに乗ってやってきましたからね...。

トコジラミ、またの名を南京虫。英語では「Bed bug(ベッド虫)」と呼ばれ、ベッドの間に忍び込み、無防備に寝ている人間からガンガン血を吸う憎き虫です。しかも噛まれるとものすごいかゆみを起こします。最近日本ではあまり見られなくなりましたが、今でももちろん発生します。というのも、海外旅行が簡単にできるようになったためスーツケースの中などにぴょいとくっついて連れてきてしまったりするケースが増えているんだそうです。

「トコジラミが人間の血を吸うことや家の中でどのように移動するのかなどは多くの研究がされているものの、そもそも人間の住む家の中へどうやって侵入してきているのかについての調査はあまりされていません。トコジラミを家に連れてこないように対策するのが、トコジラミの広がりを断ち切る大きなステップとなります。」と語るのは、イギリスにあるシェフィールド大学の科学者William Hentleyさん。

科学者たちはすでにトコジラミが人間の体臭に引き寄せられていることを解明していますが、体臭のどの成分なのかまではわかっていません。今回のScientific Reportsに発表された研究では、実験で擬似的に作られた寝室に洗濯カゴを置き、洗濯済みのキレイな衣服と着用済みで洗濯していない汚い衣服を入れて様子をみました。部屋は無人で洗濯カゴのみの状態です。すると着用済みの汚い洗濯物の方に2倍もトコジラミがくっついていることがわかりました。科学者たちは、部屋の二酸化炭素ではなく、蚊のように人間が生み出したであろう二酸化炭素がトコジラミを引き寄せているのだと考えているそうです。

この実験の結果、トコジラミがスーツケースの中の着用済みの服などにくっつくことで、一緒に自宅に持ち帰ってきてしまうということが侵入の原因と考えられるようです。

とはいっても、この仮説に疑問を呈している科学者たちもいます。スウェーデンのウプサラ大学の進化生物学者であるHentley FountainさんとToby Fountainさんとしては、あくまで実験室での現象であって本物の住宅ではないというのが理由なんだそう。しかし、どちらにせよトコジラミがスーツケースに入り込んでしまうことで家に侵入している可能性は大きいため、スーツケースや荷物に入ってこないようにし、ベッドから離した場所でしっかりと閉じておくことが大事だとアドバイスしています。

たしかに海外のホテルには古くて何がいるかわからないようなところもありますよね。金属を登れないトコジラミの特性から、スーツケースは床ではなく荷物ラックに置くなどしたほうがよさそうです。あとは、スーツケースごとビニール袋に入れるというのもいいそうですよ。

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Source: Scientific Reports, The University Of Sheffield, UPPSALA UNIVERSITY

Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文
(岩田リョウコ)

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