HMDとの組み合わせが当たり前のPCライフも遠くない?
10月18日(水)から、Windows 10の大幅アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」の提供がはじまりました。日本では、提供にさきがけてOSのプレスブリーフィング「Windows 10 Press Briefing」が開催されましたので行って参りましたよ。
今回のアップデートでもっとも注目されているのが、「Windows Mixed Reality(MR)」へのネイティブな対応です。ブリーフィングではMRを活用した現実と重ねられるビューアーなども紹介され、MRがもたらす新しいユーザーエクスペリエンスの促進に力を入れていく意気込みが感じられました。量販店でも11月18日からMRを体験できるスペースをどんどん用意していくとのことです。
ブリーフィングの後半では実際にMRを体験する機会があったので、コントローラーなどのデバイス含めまるっとチェックしていくとしましょう。


このカッコいいLEDライトは、ヘッドセットのカメラでコントローラーをトラッキングするためのもの。表には親指で動かすスティックと大きめのメインボタン、裏には人差し指で押すLR的なボタン、さらにその下に中指で押すZ的なボタンがあります。
コントローラーはとにかく軽くてびっくりしました(モックみたいな軽さですよ)。これなら長時間振り回してて疲れなさそうです。動作には単三電池2本を使います。


質感はざらっとしたマット系で、使わないときは丸い部分を下にして自立保管が可能。VRよりも簡便にプレイできるというのがMRのウリのひとつなので、コントローラーの取り扱いやすさはユーザーエクスペリエンスの親身さとして重要です。

さて、本体のヘッドセットについて。Windows Mixed Realityに対応しているヘッドセットは、Acer、HP、Lenovo、Dell、富士通の各メーカーから日本で発売されます(海外ではSamsung、ASUSなども参入)。
今回の体験では、DELLの「Dell Visor」を使用。ケーブルも細く、PCと繋げるのは1本だけなので気になりません。ちなみにヘッドセットの仕様は各メーカーで異なりますが、使用するコントローラーは先ほど紹介したものを共通で使います。

装着し起動すると、まずは「クリフハウス」と呼ばれるホームアプリが立ち上がります。「クリフハウス」内にはMRで楽しめるアプリがオブジェクティブに表示されており、ホームをウロウロしつつ好きなアプリを選ぶというかたちです。『スーパーマリオ64』の絵画に飛び込むあのイメージが近いかも。解像度は普段プレイしているPS VRよりもクッキリと感じました。


自分が動く時だけ時間が進む名作FPS『SUPERHOT』をプレイ。コントローラーを動かしながら、同時にボタンでモノを掴んだり射撃したりしています。射撃精度、すなわちコントローラーのトラッキング精度も悪くないですね。

コントローラーが軽いので振り回していてもあまり疲れませんし、ヘッドセットの位置を直したいときもコントローラーを手首にぶら下げれば、いちいち手放す必要もなし。使えば使うほどコントローラーの良さがしみ出してきます。

実はクリフハウスにはブラウザも設置されており、MR内でインターネットも楽しめます。これが意外と面白くて、アプリを終了したらヘッドセットを外すというのではなく、MR状態のままネットサーフィンもできるんです。とはいえ実用的かといわれれば微妙ですが、電脳空間でネットするというのはこういう感じなのかなーと思ったり。いかにも電脳プラットフォームって感じでグっときます。

こうした体験がラップトップとデバイスを用意すれば簡単に楽しめるというのは、わりとセンセーショナルだなと改めて感じました。MRは要求スペックが低いのもの魅力のひとつで、いわく現在市場に出ているPCの40%ほどが潜在的対応機種になるとのこと。Microsoftストアでは自分のPCがMRに対応しているかどうかをチェックする専用アプリも配信されます。
デバイスのほうも販売が始まっていますし、MR普及に向けての布陣は一通り整ったところでしょう。2018年はMR元年となるか?
Photo: ギズモード・ジャパン
Source: Windows 10 Press Briefing
(ヤマダユウス型)