200ドルのドデカバッテリースマホ「ZenFone 4 Max」レビュー:16時間のバッテリーにどこまで犠牲にできるか
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

200ドルのドデカバッテリースマホ「ZenFone 4 Max」レビュー:16時間のバッテリーにどこまで犠牲にできるか

バッテリーは最高です!

とくに古いスマホユーザーにとって、家を出てから帰るまで途中で充電しないとバッテリーが持たない、という悩みは尽きません。もし、1日使い続けてもバッテリー切れを心配しなくてよいスマートフォンがあれば、ほかの多少の不便は忍んでもよい…。そんなふうに感じることすらありますよね。でも、それって本当なんでしょうか?

日本でも根強いファンがいるASUSのZenFoneシリーズには、日本円にして2万円台で買えてしまう、199ドル(約2万3000円)の大容量バッテリーモデル「ZenFone 4 Max」が発売中です。5,000mAhのバッテリー容量は、いろんなスマホの倍以上のバッテリー寿命を誇りますよ!

お手頃な値段で、ドデカバッテリーなZenFone 4 Max。これさえあれば、充電の悩みから解放されて、ストレスフリーなスマホ生活を楽しめるものか? このほど米Gizmodo編集部のSam Rutherford記者がレビューしました。


171030_zenfone_4_max_review_2
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

ZenFone 4 Max

・価格:199ドル(約2万3000円/日本未発売)

・これは何?:5.5インチの格安スマホ

・好きなところ:馬鹿でかいバッテリー容量

・好きじゃないところ:平凡なカメラ、microUSBポート、低解像度なディスプレイ

171013zenfonemax4c
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

いま時代はディスプレイ下部の各種操作ボタンを取り去り、フルサイズのスクリーンを追求するデザインが主流となりつつあります。そのなかで、昔ながらの指紋認証センサーホームボタンを組み合わせたUI(ユーザーインターフェース)を前面に残しているZenFone 4 Max。でも、このデザインが好きという人には、両脇のナビゲーションキーのボタンも便利でしょう。5.5インチのディスプレイに、アルミニウムボディの本体デザインは、それほどチープさを感じさせません。

171013zenfonemax4g
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

ZenFone 4 Maxは、最近のスマホで主流になってきたUSB Type-Cではなく、依然として、microUSBポートが装備されています。とはいえ、このmicroUSBポートからほかのスマホなどを給電する性能も備わっています。これだけ大容量のバッテリーなので、めったに外出中に使い切ってしまうことはないでしょうから、モバイルバッテリーとしても使える機能は重宝されそうです。

気になったのは、5.5インチのディスプレイ解像度が1,280×720ピクセルでしかないことです。ZenFone 4 Maxのディスプレイのサイズでこの解像度だと、文字も写真も粗くてギザギザが目につきます。Android Nougatの初期設定のままであれば、その大きなアイコンに大ざっぱな色合いとテキストの表示具合の組み合わせが、まるで子ども用か、お年寄り向けなのかな? そう錯覚してしまいそうです。もちろん、これはあくまでもデフォルトの設定の話で、後ほど標準で入っている別のテーマやフォントサイズに変更すれば解消するものもありましたが。

171013zenfonemax4e
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

なにより、ZenFone 4 Maxのデュアルカメラは問題アリです。日中の明るい場所で撮影するならば、13メガピクセルのメインカメラは問題ありませんが、暗くなると、一気にノイズが入り、シャープさが足りない写真になります。とりわけサブの5メガピクセルの広角カメラは、露出が少ないため、写っている人も物も見分けがつけられません。また魚眼レンズのような歪みも追加されてしまい、これではだれにもシェアできません。

171030_zenfone_4_max_review_1
Image: Sam Rutherford/Gizmodo USフルサイズの画像はこちら
(左:メインカメラ/右:広角レンズカメラ)どちらもとてもいい写真ではありませんが、同じ環境で撮影したときの広角側のカメラがどれだけ暗いかチェックしてみてください。

それと、カメラ撮影中に気になったのは、ZenFone 4 Maxのパフォーマンスの悪さです。Qualcomm製のSoC「Snapdragon 430」に、GPUは「Adreno 505」で3GBのRAMを装備という控えめなスペック。HDRの写真を連続して撮ったりしようものなら、一瞬ふとスマホが固まってしまったのかなと心配になるほどでした。

171013zenfonemax4d
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

ZenFone 4 MaxはデュアルSIMに対応しています。2枚のnanoSIMをセットし、microSDカードも装備できるトレーが用意されています。32GBの本体ストレージを、いつでもmicroSDカードで拡張できるのは、うれしい仕様でもありますよね。

カメラやディスプレイなど、残念なポイントも多いZenFone 4 Max。とはいえ、あくまでもZenFone 4 Maxが存在しているのは、その大容量バッテリーにあると割り切れば、話は別でしょう。5,000mAhのバッテリー容量はすばらしく、普通に使用してみて16時間13分もバッテリーが持ちました。同じテストで、Samsungの「Galaxy S8」は9時間12分、また「Galaxy Note8」は10時間21分でしたから、どのフラッグシップモデルのスマホよりも長いのです。またLGの「G6」だと7時間28分、Motorola(モトローラ)の「Moto Z2 Force」は8時間42分で、ZenFone 4 Maxのほうが2倍長持ちします。

ここで、これだけ大きなバッテリーだと充電に時間がかかるんじゃ?と考えた方、部分点で正解です。まず、付属の充電器以外は使わないほうがいいです。標準セットの充電器でも、ラップトップなどから充電しようとすると遅すぎて話になりません。でも、電源タップへダイレクトにつなぐと、ZenFone 4 Maxのバッテリー残量25%の状態で充電を始めて、30分で44%になりました。ちなみに、Galaxy Note 8を同じくバッテリー残量25%から充電し始めると、30分で55%になります。ただし、Galaxy Note 8のバッテリー容量は3,500mAhにすぎませんから、その40%も大きいバッテリーをもつZenFone 4 Maxの充電スピードは、実際にはかなり良いのです(つまり充電速度は速いけど、それに追いつかないほどのバッテリー容量というわけ)。

171013zenfonemax4b
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

さて、ここで最初のジレンマに立ち返ります。この大容量バッテリーはあなたにとってどれくらい価値があるのか?という。もしそこまで価値がないのであれば、ZenFone 4 Maxの致命的な欠点が完全に目にあまるでしょう。そして、5,000mAhのバッテリーが必要だったとしても、私なら同じ価格帯の別のスマートフォンを持ちたいです。たとえば、Motorolaの「Moto G5 Plus」は、少しディスプレイサイズは小さくなりますが、スペック面でパフォーマンスのよさが際立っていますよ。あとはZTEの「Blade V8 Pro」やHuaweiの「Honor 6X」も、デュアルカメラの性能に満足できることでしょう。ZenFone 4 Maxのバッテリー容量は並外れたものですが、同じ価格帯で比較するのならば、きっとそちらを選ぶユーザーもいるのではないでしょうか。

まとめ

・ZenFone 4 Maxのバッテリーの持ちは、これまでに見たなかで最高のものです。

・たった200ドルの格安スマホにしても、多くのパーツやスペックが、あまりにも貧弱で満足できません。

・逆充電でZenFone 4をモバイルバッテリーとして使用できますが、USB Type-Cポートを使用してデバイスを充電するにはドングルが必要です。

・CDMAネットワーク(Verizon、Sprintなど)と互換性がありません。



いかがでしたか? 2台目格安スマホをというスタンスであれば、ZenFone 4 Maxでもよさそうです。モバイルバッテリー感覚で、いつでも充電の心配なく持ち運んでいて損はなさそうですからね。でも、これをメインのスマホとして使うには、やや不満が残る仕様でもあるのでしょう。今後の飛躍的な進化に期待したいところでしょうか!



Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

Sam Rutherford - Gizmodo US[原文
(湯木進悟)

あわせて読みたい

powered by