Appleの多様性プロジェクト担当者、6カ月で辞める
Image: Paul Morigi / Getty Images Entertainment

Appleの多様性プロジェクト担当者、6カ月で辞める

ベテラン社員でも難しかった?

Apple(アップル)にて会社の多様性を進めるDiversity and Inclusion部門のVPを務めているDenise Young Smithが、年内いっぱいでAppleを去ることが明らかになりました。今月頭には、カーネル工科大学が、Smithを客員エグゼクティブとして迎えることを発表していましたが、それ以外で彼女の今後の活動は明かされていません。

Smithが多様性部門のVPに就任してたったの約半年。短期間で職を離れることを詫び、「多様性に関するAppleのビジョンや熱意は変わらない」と語りつつも、退職理由などは明らかにしていません。本当のところはわかりませんけれど、やっぱりアレですよね。多様性を追うって一筋縄ではいかない難しい問題だからですよね。

今年10月、ニュースメディアQuartzのAamna Mohdinとのパネルディスカッションにおいて、Smithは自らの発言で大炎上を経験しました。ディスカッションはもちろん多様性に関するもので、彼女は「多様性という言葉の持つイメージにイライラさせられることがある」と発言。いわく、多様性=有色人種、女性、LGBTなどと紐づけられており、彼らかつ私たちが多様性ってのはそういうもんだと思い込んでいるというのです。さらに、金髪碧眼男性12人の会議があったとして、それぞれが異なる人生、異なる視点で意見を出し合えば、それも多様性ではないかと発言していました。で、ディスカッション後これが大炎上。

IT業界では、近年、多様性を進める動きが盛んです。一方で、社内の人種を数字にしてみれば、多様とは言い難い状況であったり、多様の定義がグラついたりと問題は山積み。例えば、FecebookのザッカーバーグCEOは、公にトランプ支持を表明しているPeter Thielを迎えるときにバッシングされ、トランプ支持という意見も多様性の1つのあり方だと彼を擁護しています。また、今年大きなニュースになったものとして、多様性を否定してGoogle(グーグル)を解雇されたJames Damoreの存在もあります。理想ばっかり掲げて、他の意見を無視して何が多様性だ!と抗議の声もあがっています。人種や男女で差別をしないことと、多様性は必ずしもイコールの関係ではないわけで、これはとってもデリケートなお話。

自身の炎上や、多様性という難問に嫌気がさしたのかはわかりませんが、SmithはAppleを去る決断をしました。彼女はなんと、1997年から人事部などで活動していたAppleベテラン社員なんです。ベテランでも社内改革が難しい多様性問題。IT業界の苦悩、ディスカッションはまだまだ続きます。

Image: Paul Morigi / Getty Images Entertainment
Source: Bloomberg
Sidney Fussell - Gizmodo US[原文

(そうこ)

あわせて読みたい

powered by