いまでは、あまりスライドもしなくなりましたが。
Apple(アップル)とSamsung(サムスン)が長らく争ってきた、スライド式アンロックに関する特許訴訟。一時はAppleへの賠償金支払いが認められたものの、その後も裁判では揉め続けました。しかし米最高裁判所は2017年11月6日、とうとうSamsungからAppleへの1億2000万ドル(約140億円)の支払いを最終判断したのです。
今回の裁判ではスライド式アンロックだけでなく、電話番号をタップして発信するクイックリンクの特許でも争われました。2014年にはSamsungは120億ドルの賠償金の支払いを命じられたのですが、2016年2月にはこの評定が見直しに。しかし今回、最終的に賠償金の支払いが決定されたのです。
Samsungはこの判定に対し「Appleに不当に利益を与えるもの」と納得していない様子。いっぽう、Appleはこの件に関してすぐにはコメントを出していないようです。それにしても、1億2000万ドルというのはIT産業の大きさから考えれば、いささか少額な紛争という印象もありますね。なにせ両社とも、四半期でその100倍ほどの利益を上げているのですから…。
なおAppleとSamsungが抱えている特許紛争はスライド式アンロックだけにとどまらず、今後も引き続き裁判が続けられるはずです。IT関連の特許はアイディアが大事ですが、ある意味盗むのも簡単。今後、司法がどれだけ企業の知的財産権保護に対して積極的になるのかが注目されます。
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Source: The Verge, ZUU Online
(塚本直樹)