ブロードコム、粘ります。
今月始めに半導体企業のBroadcom(ブロードコム)が提案した、同じく半導体企業のQualcomm(クアルコム)の約15兆円にもおよぶ買収提案。Qualcommはこれに対し拒否する姿勢を見せましたが、ブロードコムはさらに条件を引き上げた買収に関する新提案を行なっているようです。
最初にブロードコムが提案したのは、現金と株式による総額1300億ドル(約15兆円)での買収。これは、ブロードコムの株価に28%のプレミアを付け、1株あたり70ドルで買収するというものです。そしてReutersの新たな報道によると、ブロードコムは主要株主に対して自社株の追加を提案しているとのこと。また同時に、取締役会の刷新など圧力もかけているとしています。
Qualcommといえば、Androidスマートフォン向けプロセッサやモデムなど、とくに携帯端末分野で大きなシェアを獲得しています。しかし最近はApple(アップル)との間に訴訟を抱え、さらにAppleがQualcomm製のチップを排除すると報じられると、その株価は下落。そしてそのタイミングを狙いすましたかのように、今回の買収話が持ち上がったのです。
なおブロードコムによるQualcommの買収が成功すれば、半導体業界ではIntel(インテル)、Samsung(サムスン)に続く第3位の半導体メーカーになります。Androidスマートフォンユーザーには特に気になるであろう今回のニュースですが、はたしてこの巨額の買収話はどのような結末に行き着くのでしょうか?
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Source: TechRadar
(塚本直樹)