80年代のG-SHOCK「DW-5600」が世界的定番になりえたのはなぜか?
Photo: 木原基行

80年代のG-SHOCK「DW-5600」が世界的定番になりえたのはなぜか?

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目まぐるしく変わる世界で、変わらない力強さ。

日々新しい技術が開発・投入され、進化を遂げていくガジェットの世界。高性能カメラなどの例外を除き、多くの商品が約1年程度のサイクルで新たなモデルへとリプレイスされていく時代において「定番モデル」と呼ばれるアイテムは皆無と言っていいでしょう。

そうしたガジェットの世界において、リーバイス501、ニューバランス1300などのファッションアイテムと並び、時代や国境を超えて愛される定番モデルとなったのがG-SHOCK「DW-5600」です。

87年、初代G-SHOCK「DW-5000」のDNAを受け継ぎ登場した「DW-5600」。90年代には映画で使われ、G-SHOCKの最初のブームを起こしたきっかけとなったモデルでもあります。幾多のマイナーチェンジを重ね、いまでも愛され続けるこの時計は、一体何が特別なのか?

元GoodsPress、BestGear編集長としてG-SHOCKブームやリバイバルを目撃し、現在はメンズファッション&カルチャーメディア「Mastered」のスーパーバイザーをつとめる長谷部敦(はせべあつし)さんに、その秘密を伺いました。


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Photo: 木原基行


90年代のストリートカルチャーに大きな影響を与えた「G-SHOCKブーム」

──長谷部さんとG-SHOCKとの出会いを教えていただけますか?

90年代に起こったブームの時が最初でしたね。当時僕はすでにGoodsPressの編集者をしていたのですが、どちらかというと高級時計や機械式時計をメインに扱う雑誌だったこともあり、直接G-SHOCKを取り上げる機会はほとんどありませんでした。ただ、職場の隣にはG-SHOCKを扱う雑誌の編集部があったので、毎号G-SHOCKブームの喧騒は横目で見ていました。モノ雑誌に携わっていたこともあり、ブームからはちょっと距離を置いていたような面がありましたね。

──では当時はG-SHOCKを身に付けることはなかったのでしょうか?

いえ、何本かは持っていたと思います。でも、本当に愛着を持って身に付けるようになったのは、00年代に入ってからですね。ちょうどBestGearというモノ雑誌の副編集長をやり始めた頃でした。

──00年代というとG-SHOCKブームも終わっていた頃ですね

当時、90年代のスニーカーブームやG-SHOCKブームの真っ只中にいた人たちが社会人になっていたこともあり、BestGearを彼ら世代向けに若い雑誌として生まれ変わらせようとしていたんです。ちょうどそこにG-SHOCKが電波ソーラー時計を出してきた。それは雑誌的にもジャストなタイミングでしたし、自分個人としても利便性とファッション感覚の融合にピンと来て、愛用するようになりましたね。それ以来10年以上、毎年365日のうち300日くらいはこの時計をしていますよ。

G-SHOCK DW-5600は、日本が世界に誇るスタンダード

──長谷部さんが愛用されているDW-5600はG-SHOCKを代表する定番モデルです。どこに魅力を感じられていますか?

デザインのスタンダード性ですね。スーツを着る時以外、だいたいどんな服装にも合ってしまうから、いつもこれを着けています。DW-5600って日本のプロダクトの中でも例外的にスタンダード思考で作られているモノだと思うんです。日本でそういうワールドスタンダードになれたものって、このDW-5600とTechnicsのターンテーブルSL-1200くらいしかないんじゃないでしょうか。エレクトロニクスの会社がファッションプロダクトを作って成功したのも、世界的に見ても最初の事例だと思います。ライフスタイルを変えたという点から見れば、日清のカップラーメン、ソニーのウォークマンと並ぶ日本の3大プロダクトだとも言われますね。


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Photo: 木原基行


いま着けているのはDW-5600に電波ソーラー機能がついたGW-5600なんですが、やっぱり電波ソーラーの利便性が外せません。そしてタフネス。フェスとかキャンプに行くときも迷わず着けていけるし、手を洗うときも石鹸がついたって気にしない。機械式時計をしているときは手を洗うときもパソコンを使うときも取ってしまいますからね。そうした腕時計を外す行為も、大人の仕草としてとても良いなとは思うんですけど、無精者の自分にとってはG-SHOCKの気楽さには敵いませんね。


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──87年に発売されたDW-5600が持つ「デザインのスタンダード性」はどこにあるとおもいますか?

このデザインって、ファッションアイテムを作ろうとしてできたものではなく「タフで壊れにくいデジタルウォッチを作る」という目標ありきでできた形だと思うんです。そうしたある種の「純粋さ」がベースにあるので、30年以上経っても色あせない奇跡的なデザインになれたのではないかと思います。

このサイズ感も良いですよね。G-SHOCKが出てきた80年代って、クォーツ時計が流行っていたこともあり、薄くて小さい腕時計が良しとされていた時代だったんです。だからG-SHOCKは当時大きく分厚い時計だと言われていたのですが、90年代に機械式時計が流行って、大きい時計が当たり前になった。むしろ今DW-5600を見ると小ぶりに感じるくらいですよね。90年代に一世を風靡した機械式時計の著名デザイナーは「自分の時計が売れたベースにあるのは、それ以前にヨーロッパでG-SHOCKが発売されて大きな時計を受け入れる傾向を作ってくれたから」と語っていたそうです。そういう点から見ても、エポックメイキングな程よいサイズ感だったのではないでしょうか。

やはりDW-5600の周りにはいろんな奇跡が起こったと思います。ブームになって消え去った商品はたくさんありますが、ブーム終了後に復活してスタンダードとして支持されるまでになったモノはなかなかありません。そこにはプロダクトの持つ魅力はもちろん、時代の流れ、マーケティングの努力など、様々な要素が奇跡的に上手くいったからこそG-SHOCKの今がある気がしますね。

ユーザーとともに変化しながらも、常にユースカルチャーとともにあるG-SHOCK

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Photo: 木原基行
THROW BACK 1983シリーズ


──今回G-SHOCK誕生35周年を記念した斬新なカラーリングの「THROW BACK 1983」シリーズが発売されます。このシリーズを手にとってみていかがですか?

いま自分が関わっているMasteredという媒体は、若者向けのメンズファッション媒体なのですが、最近、ファッション界隈では90年代的なアイテムが増えていますね。先日取材したデザイナーも、80年代のビンテージのスポーツウェアを着ていました。そうした流行とも共通する色合いがあって、今っぽくて良いと思いますね。こういうリバイバルテイストって、実際にストーリーや歴史を持っているブランドかどうかで変わって来ます。そういう点からも、当時そこにリアルにあったG-SHOCKがこのテイストを出して来たのは矛盾がなくて良いです。

G-SHOCKは90年代のブームを知る世代には大人向きなハイスペックなモデルをリリースしてる一方で、若い子たち向けのモデルを出し続けたり、ユースカルチャーのイベントをサポートしたりということを諦めずに続けている数少ないブランドです。昔はそうした活動を多くのブランドがしていたのですが、ほとんどが途中から諦めてやらなくなってしまい、結果ファン層が高齢化してしまって来た歴史があります。そこを大切にし続けて来たのが、G-SHOCKが今も続いている理由の一つだと思います。だからこういうモデルをリリースすることは、ブランドとしても大切なことではないでしょうか。

──ありがとうございます。最後に「THROW BACK 1983」から長谷部さんの好きなカラーを一つ挙げるとしたらどれでしょうか?

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Photo: 木原基行

これかな。

いつも使っているG-SHOCKは黒と白のどちらかがほとんどなので、新しく買うとしたらこういう特徴的なカラーリングのものが欲しいですね。遊んだ格好の時などは、こういうものの方がアクセントになるかなと。夏に半袖のTシャツを着るときや柄物のシャツにも合いそうですね。




リーバイス、ニューバランスなどのファッションアイテムの定番だけでなく、カップヌードルやウォークマンといったライフスタイルを変えた伝説的プロダクトとも並ぶという、日本が誇る定番アイテムG-SHOCK DW-5600。その最新型にしてオリジンを感じさせる、80年代ストリートカルチャーの空気を体現した「THROW BACK 1983」は、往年のファンだけでなく、最新のファッショントレンドを取り入れながら定番を手にしたい若いユーザーにもアピールするコレクションと言えるかもしれません。



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Source: G-SHOCK

(照沼健太)

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