やはり、Qualcomm排除?
只今絶賛法廷バトル中の、Apple(アップル)とQualcomm(クアルコム)。その影響は次期製品にも現われるかもしれません。DigiTimesは、台湾のMediaTek(メディアテック)が、2018年モデルの新型iPhoneのモデムチップを供給する可能性を伝えています。
以前にはIntel製とQualcomm製のモデムチップの搭載が報じられていた2018年モデルの新型iPhoneですが、覆ったようですね。報道によれば、Appleはすでにモデムチップの50%をIntelに発注済み。さらに、残りの発注もQualcommからMediaTekに変更しようとしているそうなんです。Intelは2016年のiPhone 7からモデムチップの製造に参加しており、その時期でQualcommのモデムチップは全体の50%であると噂されていました。が、2018年で完全に脱Qualcomm、という流れになっています。
来年の新型iPhoneでは、新型のモデムチップの搭載によりLTE通信速度の向上や、さらには2枚のSIMが利用できるデュアルSIM&デュアルスタンバイ(DSDS)にも対応すると噂されています。このような先端技術はQualcommの十八番(おはこ)だったのですが、実はIntelやMediaTekでも置き換えられた、ということでしょうか。
なお当のQualcommはAppleとの訴訟だけでなく、Broadcom(ブロードコム)から買収を提案されるという、経営基盤すらも大きく変わりかねない状況を抱えています。このタイミングでQualcommがAppleからの発注を失なえば、Qualcommはさらに苦しい立場となり、買収はより容易となる可能性があります。
消費者からすれば、新型iPhoneの性能さえ上がればその内情は関係ないのですが…その水面下では、企業間の激しい争いが常に繰り広げられているのです。
Image: 360b/Shutterstock.com
Source: DigiTimes
(塚本直樹)