私が『スター・ウォーズ』を好きになれない理由
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私が『スター・ウォーズ』を好きになれない理由

これは他のあらゆるコンテンツにも言えそう…。

世界中の人々が愛して止まない「スター・ウォーズ」シリーズですが、米GizmodoのCharles Pulliam-Mooreさんは、熱狂的なファンが原因で、シリーズそのものを好きになれないそうです。似たようなことは、大きなファンベースを獲得しているさまざまなゲーム、アニメ、映画、本のコンテンツにもよくあることですが、具体的にそういったファンのどういうところが問題なのか? 彼の言い分を聞いてみましょう。


最近同僚と、お互いに馴染みのないポップカルチャーについて話し合っていた時、スター・ウォーズが自分にとって弱点であると認めました。映画作品全てに、TVシリーズの『クローン・ウォーズ』もそこそこ観たし、それにコミックもいくつか読んだことがありますが、どうしてもこのフランチャイズが好きになれません。それは、スター・ウォーズの体験に欠かせない1つの大きな要素が要因となっています。そう、スター・ウォーズのファンです。

主な原因は、私が子供のころにスター・ウォーズと密接に繋がっていなかったことだと思います。私が映画館で観たのをハッキリと覚えている初めてのスター・ウォーズは『エピソード1/ファントム・メナス』でしたが、友人たちと違い、私の両親はそこまでシリーズのファンではありませんでした。90年代に育った私にとってのオリジナルのスター・ウォーズは、まぁまぁの特殊効果ヘンテコなコスチューム、そして豪華なバスローブを着て、(ファンには申し訳ないのですが)ペ◯スみたいなヘルメット被ったボスと戦う、ちょっと古い映画シリーズだったのです。

しかし9才の私にとって、『ファントム・メナス』は最適なスペース・オペラでした。クールで奇妙な星々や、さらにクールなスペースシップ、それに何より、その先の壮大な物語を丁度いいさじ加減で仄めかしてくれるので、皆がスター・ウォーズに熱狂している理由をやっと理解できたのです。しかし、自分のことを駆け出しのスター・ウォーズファンだと思い始めた矢先、古参のファンによる過剰な反発を初めて経験しました。今思えば、彼らが抱いていたさまざまな感情は、当時の私には理解できなかったのでしょう。いずれにせよ、それによって私の心はシリーズから離れていきました。

『エピソード1』から『3』のプリクエル・トリロジーは、決して良作とは言えませんが、そこまでの駄作でもありません。これら3部作は、フランチャイズそのものと関わった人達をスーパースターに押し上げたオリジナルの3部作から、スタイルや物語のトーンが大きくシフトした作品だったのです。しかし、これらの作品を徹底的にこき下ろした(今でもですが)人々の熱は、以前から私がスター・ウォーズのファンに抱いていた薄気味悪さを如実に表していました。

スター・ウォーズのファンにとって、他の熱狂的なナード達もそうですが、映画、テレビドラマ、本などのコンテンツはただのエンターテイメントではないのです。子供時代を形成した重要な作品だと言う人もいれば、今の自分を作り上げたかけがえのない芸術作品だという人もいるでしょう。スター・ウォーズを通じて多くの人が友達や家族、コミュニティを作り上げており、私にとってもそれが非常に力強く、感情的に満たされるものだというのが良くわかります。しかし同時に、スター・ウォーズが人々に与える力は、時にファンベースを熱狂的な狂信者にしてしまうのです。誰もが、スター・ウォーズを愛しているからという理由で、あたかもスター・ウォーズを自分の所有物のように扱います。ファン層がそんなレベルまで大きくなると、その中で自分の居場所を見つけるのは精神的に非常に疲れるものです。

その問題の大きな原因は、とにかくスター・ウォーズ関連のコンテンツが多すぎるということです。ありがたいことに、ディズニーが「正史」と「非正史」を別けたことで、これまでに登場した無数のスピンオフの物語やキャラクターを気にしなくてよくなりましたが、ディズニーは私たち自身の宇宙が熱死を迎えるまでスター・ウォーズシリーズを作るつもりです。『ローグ・ワン』は、それまでのシリーズの過剰に楽観的なトーンから大きく変わって新鮮でしたが、ハン・ソロのスピンオフは本当に必要でしょうか? じゃあ、ジャバ・ザ・ハットのスピンオフは? 私に言わせれば全て「ノー」ですが、ディズニーは金儲けをする為に存在し、世界中のスター・ウォーズのコミュニティが、どれだけ新しいコンテンツに飢えているかを知っているのです。

コミックを元にした最近の超大作は、コミック映画というジャンルがいかに型にはまっているかを露呈し始めましたが、スター・ウォーズに関して言えば、人々の懐古主義に過剰につけ込む方針を、スタジオが止める気がないことが露呈し始めています。多様な物語が無限に作り出せる可能性のある世界が舞台なのに、何十年たっても未だにスカイウォーカー一家が中心の物語だし、フィンやポー、ローズ・ティコなどは魅力的ですが、スター・ウォーズは未だに恥ずかしい程に白人が殆どです。

物語のフォーカスを一家から少しでも外そうとすると、人々が口角から泡を飛ばして騒ぎたてる様は、このフランチャイズの最も奇妙で不気味な現象の1つです。そう考える私にとって、これらの映画は結局映画でしかありません。楽しくて、バカバカしくて、その芯には素晴らしいメッセージが込められている映画です。ですが、私にとっては映画以上のものではなく、そこが問題なのです。スター・ウォーズは私にとって、他の人より感情的な距離が大きく、フランチャイズを愛している人達と接点を持つのが難しいのです。

結局のところ、これは私自身が解決しなければいけない個人の問題だと分かっているし、それは別にいいのです。これからもスター・ウォーズのコンテンツが作り出されるだろうし、私は(あくまでカジュアルに)それを受け入れるでしょう。ただ、他の大勢のように、シリーズに対する深い愛を感じることは決してないだけなのです。



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Charles Pulliam-Moore - Gizmodo US[原文

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