野生動物との自撮り、全然インスタ映えじゃないです。やめてください!
アマゾンの森の中では、ナマケモノやリスザルなどが観光客のセルフィーのために動物を捕まえるという違法行為が多く行なわれています。Nature Conservationが10月に発行したレポートには、こういった野生動物の自然保護観察を害する行為は違法というだけでなく、動物を捕獲してしまうことはすべての観光客にとって致命的なのだと書かれています。
ところがこの行為、悪びれることなくたくさんのハッシュタグとともにInstagram(インスタグラム)に投稿されているのが現状。
Instagramは特定の野生動物に関するハッシュタグを検索しようとするユーザーに対して、ポップアップの警告メッセージを表示すると発表しました。たとえば、#monkeyselfie(猿と自撮り)で検索をかけると以下のメッセージが表示されます。

Instagramでは、動物虐待、絶滅危惧動物やその一部の販売は禁止されています。あなたは、動物や環境への暴力または有害な行為を助長する投稿に関わる可能性があるハッシュタグを検索しています
その後ハッシュタグの投稿を見ることもできるのですが、「詳しくはこちら」から野生動物保護に反する行為について学ぶことができるオプションもあるようです。
National Geographicは、野生動物保護違反の警告に値するハッシュタグは何百もあると報告。ハッシュタグは英語だけでなく、その野生動物の存在する国の言葉など多言語にわたっています。
「ハッシュタグのリストについては野生動物の専門家と一緒に決定しています。コミュニティがもっと野生動物の保護に目を向けてもらいたく、そのための協力は惜しみません」とInstagramのスポークスマンは話しています。ハッシュタグの代表例としては#lionselfie、#tigerpet、#exoticanimalforsale、#koalahugs、#koalaselfieなどですが、警告のハッシュタグリストのすべてを明かすことはできないとのこと。
目を向けること、それに対する教育というのは問題に取り組む大きな一歩です。それでもまだまだInstagramにはたくさんの野生動物保護違反の写真があります。InstagramとFacebook(フェイスブック)では絶滅危惧の動物を販売することは禁止されていますが、そういった写真を発見した動物保護団体がなかなか消えないのが現実。今年もハリネズミの赤ちゃんを販売するユーザーを許可していたことについてFacebookが謝罪をした事件がありましたが、その際Facebookは「技術上の問題」という原因を挙げていました。
珍しい動物や可愛い動物に出会うと写真を撮りたくなる気持ちはわかります。そっと撮影するのはいいんですが、一緒に自撮りとなると野生動物の自由を奪うことになりますよね。テクノロジーと自然をめぐって、シリコンバレーは今後どのように取り組んでいくんでしょうか。
Image: Shutterstock
Source: Nature Conservation, National Geographic, BBC News, Instagram
Melanie Ehrenkranz - Gizmodo US[原文]
(岩田リョウコ)