テック界の巨人が本気でハッカーと対峙!
Google(グーグル)の親会社Alphabet(アルファベット)の傘下に、X(旧:Google X)という次世代技術の開発を行う組織があるんですが、先日、このXがサイバーセキュリティ企業「Chronicle(クロニクル)」を立ち上げたことが明らかになりました。
Chronicle CEOのStephen Gillet氏がMediumで投稿した内容によると、同社は「企業がサイバー攻撃を即座に検知して迅速な対応ができるように、インテリジェンス(情報収集)とアナリティクス(情報分析)の2つのサイバーセキュリティー・プラットフォームを構築し、その開発を進めている」そうです。
近年、ハッカーによるサイバー攻撃は増え続けており、企業がセキュリティ対策を取る必要性はますます大きくなってきていますが、人材不足は深刻。Chronicleはこの危機に対抗するために、同社のサービスを通じて企業らのセキュリティチームの効率と効力を10倍向上させたいんだとか。企業も低予算で効果的なセキュリティ対策が打てるようになりそうです。
Hello, World! Introducing Chronicle, Alphabet’s newest company. Get the story: https://t.co/foaAWSNeP4.#cybersecurity
— Chronicle (@chroniclesec) January 24, 2018
同社が取り扱うサービスの中には、Googleが2012年に買収した「VirusTotal」という、ファイルやサイトにマルウェアがあるか検査してくれるウェブサイトも含まれています。また、Googleの機械学習技術を用いて、人の目ではさばききれない量のデータから一定のパターンを見つけ出すというメソッドも取られるみたいですよ。
まだサービスの詳細は明らかになっていませんが、試験用のサイバーセキュリティ・インテリジェンス・プラットフォームは、Fortune 500に選ばれている企業の数社ですでにテスト運用されているんだとか。
あの「データ王」ことGoogleの姉妹企業がセキュリティ事業に本格参入と聞くと、なんだかすごそうな匂いがプンプンします。企業向けということは、それらの企業のサービスを使う私たちにも間接的に関わってくるかもしれない話ですよね? 今後のChronicleにはぜひ期待したいところです。
編集部:メルトダウンやスペクターを発見したGoogleの「Project Zero」との関係性は今のところ不明です。
Image: Shutterstock
Source: Chronicle Blog/Medium, Chronicle, Chronicle/Twitter, The Verge
(Doga)