図らずもダジャレのような展開。
前回tofubeatsさんにご登場いただいた、ボーズ(Bose)の完全ワイヤレスヘッドフォン「SoundSport Free wireless headphones」体験インタビュー企画、いかがでしたか? tofubeatsさんとヘッドフォンの密接な関係、そして完全ワイヤレスの開放感がよく分かりました。
そして、連載の第2回となる今回ご登場いただくのは、ジャパニーズヒップホップのレジェンド、スチャダラパーのお三方です。
スチャダラパーといえば、ANIさん、Boseさん、SHINCOさんの3人組。たまたまですけど「ボーズの製品の感想をBoseさんにうかがう」という、ありそうでなかった組み合わせが実現しております。

3人は、この「SoundSport Free wireless headphones」をどう感じたのか? いろいろとお話をうかがいました。
スチャダラパーはボーズ好き

スチャダラパーの3人。左からSHINCOさん、Boseさん、ANIさん
── 皆さん、ボーズ製品は普段からお使いですか?
Bose:いろいろと使っていますよ。「Waveシステム」とか昔から好きです。ANIももちろんボーズが好きで(笑)。
ANI:「SoundLink Color Bluetooth speaker II」を使っています。地方に行くことも多いので、ホテルの部屋で音楽を聴いたりするのに愛用しています。

Bose:僕も「Bose」という文字の並びが好きで名乗っているわけですから。かっこいいですよねボーズ…って僕が言うとなんか変だね(笑)。
SHINCO:確かに(笑)。
── お仕事柄いろいろなメーカーのスピーカーやヘッドフォンの音を聴いてきたと思うのですが、ボーズの音の特色はどんなところでしょうか。
Bose:やっぱり低音かな。すごく特徴があると思います。
ANI:あるね。
Bose:ボーズのスピーカーで「低音がいいなー」と思いつつ、その音を基準にしてミックスしたりすると、ほかのスピーカーではちょっと物足りないことがあります。
SHINCO:ボーズのスピーカーだと良く聴こえちゃうんです。
「SoundSport Free wireless headphones」の開放感は衝撃的
── 今回は、そんなボーズの完全ワイヤレスヘッドフォン「SoundSport Free wireless headphones」を使っていただきましたが、いかがでしたか?
Bose:すげーショックだった(笑)。耳に入れるだけのワイヤレスヘッドフォン、初めてちゃんと使ったんですけど衝撃的でしたね。つながっているものが何もないという感覚が。思わずiPhoneを置いて部屋の中歩き回ったりしました。どこまで聴こえるんだろうって。
── これまでワイヤレスヘッドフォンを使っていなかった理由は?
Bose:なくしそうで(笑)。
SHINCO:でも、これアプリ(Bose Connect[iOS|Android])からヘッドフォンを探す機能がありますよね。それがいいなと思いました。よく考えられているなと。

Bose:一度使っちゃうと「これは戻れないな」と思いました。やっぱり有線のヘッドフォンはマフラーをしたりパーカーを着ていると絡まったりするし。
ANI:走っているときとかも、ケーブルじゃまだもんね。
Bose:今まではしょうがないなという感じだったけど、このワイヤレスの感覚を知ってしまうとがまんできないかも。あと、耳から外れやすいのかなと思ったけど意外と落ちないですね。しっかりフィットしてくれる。
実にボーズらしい音。このアルバムを聴いてみるべし
── 音質面はいかがでしたか?
Bose:いつも使っている有線のものより音が良いと感じました。ローが出ているボーズらしい音、いわゆるボーズサウンドですよね。僕は、ヘッドフォンを購入するときなど音質チェックをするときはトライブ・コールド・クエストの「The Low End Theory」を聴くんですよ。自分の中で基準になっているので、聴き比べると「これはあれよりローが出ている」とか、分かりやすいんです。
ANI:俺はドクター・ドレーの「2001」かな。

── なるほど。ベンチマーク的なアルバムがあるんですね。それで聴いてみても、やはりボーズらしいなと?
Bose:そう思います。僕らが好きな2000年代より前の音楽は、まだアナログっぽい作り方をしていて、いわゆる温かい音がする。そういう音楽にも、ボーズのスピーカーやヘッドフォンは向いていると思います。
── 最近の音楽は音圧重視で、低音をかなり上げてくるような感じのものが多いですよね。
ANI:海苔ね。
SHINCO:波形を見ると海苔がベタッって貼り付いているように見える。
── 90年代のCDなどを聴くと、結構レベルが低かったりしますよね。
Bose:マスタリングエンジニアリングの人も、あるときから詰めすぎだって言い出していて。こんな風になっていったら、繊細にやっている微妙なイコライジングが見えなくなっちゃうよって。ダンスミュージックなどは、結局ほかよりでかく聴こえるかどうかみたいなところが勝負になっちゃって、その競争になると、海苔の勝ちになっちゃうんですよね。
── なるほど。高音から低音までギリギリまでレベルを上げて、とにかくでかい音が鳴っているようなものになってしまうと。僕は「SoundSport Free wireless headphones」を使ったときに、低音が出ているんだけどキックが目立つというよりはベースラインが聴こえやすくなっているなという印象を受けました。また、全体的にリバーブ感があってアナログっぽい温かさが感じられました。
Bose:ボーズの製品って一貫してそうじゃないですかね。スピーカーもヘッドフォンも。

SHINCO:低音が「丸い」というイメージ。そういう意味では(石野)卓球さんの「ACID TEKNO DISKO BEATz」も、これで聴くのにおすすめかも。レンジも広くて、キックが丸く痛くない。
── 「丸い」というのはどんな感じなのですか?

SHINCO:厚手の絨毯の上に、ボーリング玉を落とした感じ。モグッっていう。個人的にはキックが丸い感じ=良い音というイメージがあります。
Bose:角がギザギザしていない感じですよね。デジタルっぽくないというか、アナログ機材っぽい音。
「半分貸してあげる」が簡単にできる!
── 完全ワイヤレスのヘッドフォンならではの体験はありましたか?
Bose:些細なことなんですけど、昨日家で着けていたら横で奥さんが「それいいね」と言っていたんです。なので片方だけ貸してあげたんですけど、これがめっちゃやりやすいんですよ。「半分貸してあげる」が簡単にできる(笑)。
ANI:ああ、2人で片方ずつ聴くやつ。
Bose:あれ、有線だと面倒くさいんだよね。でもこれなら簡単で、それがめっちゃいいなと思った。
── そのほか機能的に気に入ったところはありますか?

Bose:ペアリングも、1回やってしまえば、あとはケースから出すだけで完了しているのがいいですね。アプリの「Bose Connect」を使うと、あらゆるボーズ製品がここで管理できちゃうから全部ボーズでそろえたくなっちゃう(笑)。

ANI:僕、絶対置き忘れるから傘を持たないんですけど、ちょっとした雨が降って来たときも防滴仕様だから大丈夫というのはいいですね。
── デザインはいかがですか?

Bose:「SoundSport Free wireless headphones」もそうですけど、ボーズの製品は大人な感じですよね。シックというか。見た目に比べたら意外と軽くて小さすぎないのもいい。
SHINCO:質感もさすがボーズという感じ。
Bose:ボーズってオーディオの中でも、ちょっと特別なイメージがありますよね。誕生日に自分へプレゼントする、みたいな。
── ボーズの製品を買うってちょっと特別感ありますよね。
3人:ありますよー。
ANI:プレゼントでいただいたら最高にうれしいですよね。

この音と開放感、ぜひ体験を
3人とも「SoundSport Free wireless headphones」は大変気に入った様子。
有線のヘッドフォンしか使ったことがない人にとって、完全ワイヤレスのヘッドフォンはかなりセンセーショナルなはずです。

「SoundSport Free wireless headphones」は、3人が着けていたブラックのほか、ミッドナイトブルーとブライトオレンジの3色展開となっています。価格は2万9160円(税込)です。

完全ワイヤレスで防滴仕様。そして、専用アプリ「Bose Connect」(iOS|Android)を使えば、ヘッドフォンがどこにあるのか検索することも可能。「なくしそう」という心配も、これで解消されるはずです。
「Bose Connect」は複数の再生デバイスにインストールしておくと、再生するデバイスをヘッドフォン本体のボタンを押すことで選択できます。iPhone、iPad、iPod、Androidスマホなどなど、いろいろなデバイスを使い分けている人にとっては、この機能は大変便利です。
僕もここ何週間か「SoundSport Free wireless headphones」を使用しているのですが、まず音が良いんです。ほんと、自然なリバーブ感と音の分離、そして低音の気持ちいい持ち上がり方。温かい音で、長時間聴いていても疲れません。
そして軽い! 着けているの忘れてしまうくらい軽いので、電車の中などで思わず耳を触ってヘッドフォンが着いていることを確認しちゃいます。

その上、落ちないんですよ。なぜなら独自開発の「StayHear+ Sportチップ」が落下を防止し、耳へのフィット感もアップさせてくれているから。このチップ、開発にすごい時間がかかったそうです。
完全ワイヤレス未体験の方のファーストモデルとしてはもちろん、今使っているワイヤレスヘッドフォンに不満がある方にもオススメ。その不満、「SoundSport Free wireless headphones」で解消されることでしょう。
さて、連載第3回は2月中に公開予定。次はどんなアーティストが登場するのでしょうか? 座して待て!!
Photo: 小原啓樹、Bose
Source: Bose SoundSport Free wireless headphones
(三浦一紀)