名前が強そう!
何事も、盛り上がるにはいいライバルが必要でしょう。いろんな意味でみんな大好きイーロン・マスクのTeslaにも、いい好敵手がでてきました。BMW元役員と日産元役員が共同創設した、中国の電気自動車スタートアップのBytonです。Teslaには多くの中国投資家のバックアップがありますが、その中国からの電気自動車スタートアップとなれば、ライバルとして盛り上がらないはずがない!
Bytonが電気自動車のコンンセプト発表の場に選んだのは、今開催中のCES。まずは、アレコレ言う前に画像をどうぞ。CESに展示されていたコンセプトカーを、会場の米Gizmodo編集部が撮影してきました。




レンジローバーヴェラールとFaraday FutureのFF91をミックスさせたような雰囲気のデザインですが、注目される機能はバズワードが満載で、電気自動車のトレンド全部入り。ミラーにはカメラが内蔵され、メディアや交通情報などのシステムはジェスチャーコントロール対応、自動運転の区分はレベル3(加速・操舵・制動はすべてオートで、システムが要請したときのみドライバーが対応するレベル)で、2020年までにレベル4(完全自動走行)にする予定だとか。もちろんアプリ内蔵でスマートフォンからモニタリングやコントロールが可能で、AmazonのAlexaを介する音声アシスタントにも対応しています。会場デモで流れた映像では、ドライバーが充電ステーションをたずねると、現在地と交通状況からAlexaがルート変更を提案するシーンがありました。

Teslaのライバルになると思われるだけあって、トレンドを網羅した機能はTeslaのマネだと言われてしまいそうですが、もちろん差別化できるポイントもあります。まずは、ダッシュボード全面を使った横に長いスクリーンSED (Shared Experience Display)。また、ハンドルの中心部にタッチスクリーンを搭載する予定で、これは業界初の試みとなります。

Bytonが目指すのは車の中にあるデジタルラウンジ。運転席が180度回転して後部座席と向き合えるのも、ラウンジ感を演出する仕様でしょう。また、顔認識機能によってあれこれ設定が自動で調整される機能もあり。しかもこれ、ドライバーだけでなく、車に乗る人みんなに対応なんです。

搭載予定の技術は、詳細までは語られなかったものの、早くも価格は発表されました。1回のチャージで約400km走れる約500万円(4万5000ドル)のモデルからスタート(1チャージ約523kmの高価モデルもあり)。2022年までに、3モデルをリリースする考えで、まずは、ミドルサイズのSUVを2019年第4四半期にリリース。その後、セダンや7人乗りの大型車をリリースする計画です。

Teslaといえば、売れ行きは好調ですが、そのせいで(?)オーダーに対して生産スピードが追いついていない問題があります。となれば、まだ1台も生産していないBytonが、本当に2019年にリリースできるのかは疑いたくなるところ。また、ライバル視すべきはTeslaだけでなく、同じく新興電気自動車のFaraday Futureの存在もあります。三つ巴となれば、より一層ドラマを期待してしまいますね。車はもちろん、3社の関係性にも注目が集まりそう。
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US, Byton
Sam Rutherford - Gizmodo US[原文]
(そうこ)