メキシコやアラスカまでどんぶらこ。
Mountain ViewのGoogle(グーグル)キャンパスの敷地内にはカラフルなグーグルカラーの社用自転車があることをご存知でしょうか? なんと、Wall Street Journalによると、その自転車が毎週100〜250台という規模で敷地内から消えてなくなっているそうなんです。尋常な数ではありません。
Googleは毎週100〜250台ほどの自転車が紛失していると見積もっており、自転車は地元の学校、近所の家の芝生のそば、街の小川の底、O’Malley’s Sports Pub(パブ)の屋根の上にすら放置されているそうです。1台は化粧品会社GarnierのテレビCMにも登場していたほどで、その放送を見たGoogle社員が気づいたそうです。
どうやらGoogleはあのどでかいキャンパス内におよそ1100台ほどの「G転車(とでも呼びましょうか)」を設置しているようなんですが、地元住民や社員は、どうやらそれらが無料で借りられるレンタル自転車か何かと思い込んでいる様子。なんと市長のKen Rosenbergさんすらその経験があるほどなんですから。
「フレンドシップの証みたいなもんさ! 彼らも本当は私たちに使ってもらいたくないんだと思うけど、問題ないみたい。私なんてよく借りてるんだから」と、電車の駅からよくG転車で自宅に乗って帰って、一晩借りたままにしているという68歳の住民Sharon Veachさん。
「祖父母や孫を含めた文字どおり家族全員から、地元のちびっ子ギャングまでみんなG転車を乗っているよ!」と、みんなで借りパクしていることを堂々と述べる58歳のマーケター、Joseph Zidarevichさん。
どうやらさすがのGoogleも、紛失を少しでもなくすためについにGPSトラッカーの導入を決め、アプリでG転車をロックできるようにする計画も立てているようです。ちなみに、遠いものでメキシコやアラスカまでもっていかれていたというログも...!
それだけではありません。Googleは紛失した自転車を探すことを業務内容にした専門の契約社員を30名ほど導入する予定なんだとか。小川の底とかバーの屋上とかに乗り捨てられていることを考えると、なかなか簡単な仕事ではなさそうですよね...。
しかも、これらの措置のどれも、Googleが実際に紛失している自転車の数を完全に定量化するのに役立つというわけでもないようで、Mountain Viewの警察も手を貸そうとしてくれないそうです。過去、この件に関わるGoogleスタッフを警察がホームレスの女性と間違えてしてしまうという珍事件につながったほど。
なんて言うんでしょうか、これだけ大きなお金と権力をもった位置情報トラッキングのビッグボスことGoogleでも、借りパクされた自転車の現在地情報を全て把握することはできないということでしょうか。これはさすがにGoogleが不憫でなりません...。
Image: Gettyimages
Source: Wall Street Journal, siliconbeat
Tom McKay - Gizmodo US[原文]
(Doga)