Google支援の月面着陸コンペティション「Lunar XPRIZE」、誰も賞金を獲得せず終了

  • author 塚本 紺
Google支援の月面着陸コンペティション「Lunar XPRIZE」、誰も賞金を獲得せず終了
Image: Mopic/Shutterstock

残念…だけど進歩は確実なものです。

Google(グーグル)支援のもと、XPRIZE財団によって運営される世界初の月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」、覚えてらっしゃるでしょうか。日本イスラエルなど世界各国のチームが参加を表明し、賞金の2000万ドル(約22億円)ははたしてどのチームに渡るのかと世界中から注目と期待を集めていました。次の3つのミッションを1番最初に達成することが賞金獲得の条件でした。

(1)純民間開発ロボット探査機を2017年12月31日までに打ち上げて月面に着陸させること。

(2)着陸地点から500メートル以上移動すること。

(3)高解像度の動画や静止画データを地球に送信すること。

しかし参加を表明したチームはどれもまだ月面には到達していません。締め切りが2018年3月31日と近づいているなかで、Google締め切りの延期はしないと発表しました。これによって、どのチームも賞金獲得に至らないことが決定したわけです。10年以上前に発表された「Lunar XPRIZE」は、最終的には4つのチームが可能性を残していました。CNBCが入手した情報によると、最終的に残った4つのうち3つのチーム、TeamIndus、Synergy Moon、Moon Expressは打ち上げの準備が間に合わなかったとのこと。イスラエルからの参加チーム「SpaceIL」は2,015年末に打ち上げの契約を結び、Space X(スペースX)によるファルコン9ロケットを2017年後半に打ち上げる計画でした。しかし資金が7500万ドル不足しており、打ち上げには至らなかったとのこと。

SpaceILのCEOであるEran PrivmanさんはCNBCの取材に対し、「あと数ヶ月、2018年末まで時間があれば…」と悲しいコメントを出しています。どのチームもミッション成功には至らなかったものの、このようなコンペティション自体に技術革新というメリットはあったのかもしれません。

Moon Expressは2018年に宇宙船を打ち上げる計画があったものの、Lunar XPRIZE参加の優先度は高くないと報道されていました。Moon ExpressのCEOかつファウンダーであるBob Richardsさんは去年1月に米Gizmodoの取材に対し、次のように語っています。

Lunar XPRIZEのおかげで、それまで政府機関だけができることだと考えられていた夢のプロジェクトが達成できるかもしれない、と世界中のチームにインスピレーションを与えました。このプロジェクトは、人類が複数の世界へと拡大するにおいて月が重要な目的地であるということに再度気づかせてくれました

主催のXPRIZEが先日発表した声明では「2018年3月31日までにどのチームも月面に着陸しない、という結論にいたりました」と述べています。もともとの締め切りは2012年で、2014年に延期されたあと、最終的には今年3月に設定されていました。これまで二度も締め切りを延期していたこのプロジェクト、なぜここにきてGoogleが延期をしないことを決めたのかは明らかではありません。Googleの代わりにスポンサーとなる企業が現れれば、コンテスト延期もありえるようです。

XPRIZEが主催でなくとも、次なる宇宙開発コンペティションが登場する可能性は大いにありますね。

Image: Shutterstock
Source: XPRIZE, CNBC

Melanie Ehrenkranz - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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