サイコパス上司の下で活躍するのはサイコパス部下。劣悪な環境の悪循環に

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  • author 塚本 紺
サイコパス上司の下で活躍するのはサイコパス部下。劣悪な環境の悪循環に
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負のスパイラルに陥るかも。

性格が悪く、職場の権力関係を悪用するような上司。こんな人物は誰からも嫌われているはず、と思うかもしれません。しかし科学誌「Journal of Business Ethics」に発表された研究によると、こういった”最悪の上司”を上に持つことで、逆に利益を得ているタイプの人間がいるようです。それが一次性サイコパス(Primary Psychopath)です。

この研究では、職を持つボランティアを募集し、仮想のストーリーにおいて建設的な上司/虐待的な上司に対して自分がどういう風に反応するかを回答してもらいました。また別の独立した実験では、実際の職場における自分の上司の評価、上司に対する素直な感想も採取したとのこと。また両方の調査において、400人以上のボランティアが自らのサイコパス度を評価するテストを受けたそうです。

一般的に語られているサイコパスの特徴は反社会的な行動です。しかしその中でも、1次性サイコパスとして分類される人々は、共感性や恐怖の欠如が特徴として挙げられ、二次性サイコパスは怒りや衝動的な行動を起こす、と分類されています。(統計結果には幅があるものの、人口の約1%から2%は臨床的に検知できるレベルのサイコパシーを抱えているとされます)。

1次性サイコパシーのテストで高スコアを挙げた人々(=1次性サイコパスである可能性が高い人々)は、最初の実験において虐待的な上司に対して好意的な評価を与える傾向がありました。彼らは虐待的な上司の下で働けば、自分がより幸せになるだろうと考えたのです。一方でサイコパスでは無いと考えられるボランティアの人々は真逆の考え方をしていることがわかりました。

そして2つ目の実験においても、1次性サイコパシーのテストで高スコアを挙げた人々は、実際の職場における虐待的な上司の存在を好意的に捉えていたとのこと。米国ノートルダム大学のビジネス・スクール、メンドーザ・カレッジ・オブ・ビジネスで、マネージメント論の准教授を務めるチャーリース・ハースト氏がこの論文の主著者となっています。彼女は次のように述べています。

この研究の結果、1次性サイコパスは虐待的な上司の下で利益を得ていることがわかっていました。1次性サイコパス度の低い同僚と比べると、彼らは怒りを感じにくく、職場における積極性も高く、虐待的な上司の下でもポジティブな感情を持つ傾向があります。

ビジネス業界においては、サイコパスの活躍について2つの理論がよく語られます。1つは、リーダー的な役職といった、高ストレスかつ責任が大きい仕事にサイコパスは向いているという理論です。彼らが抱えているサイコパス的な性質が有利になっているわけですね(しかしサイコパスがリーダーとして君臨している会社は長期的には成功が続かないという研究結果も出ています)。そしてもう一つの理論は、サイコパスが上司になっている虐待的な職場環境では、サイコパスの部下が活躍するという悪循環が発生していると言うものです。

「(職場における)劣悪な環境の原因そのものを賞賛し職場に留めてしまうということが起きているかもしれません。虐待的な上司の下で活躍するサイコパスの部下は出世も早いでしょう」とハースト氏は語ります。

CEOの5人に1人はサイコパス、なんて言われる時代です。身近な職場から政権まで、いろいろな場面でこれが当てはまる例が見つかるような気がしますね。


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Source: Journal of Business Ethics

Ed Cara - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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