アメリカ人男性の58%は寝取られ(NTR)願望を持っている。そんな調査結果が、アメリカの「いい夫婦の日」(1月26日)を前にCNNで記事として公開され、各所で波紋を呼んでいます。
記事は臨床心理学者David Ley博士、Justin Lehmiller博士らによる研究成果をメインにまとめたもので、58%というのはLehmiller博士が近著のため数千人のアメリカ人を対象に行なった調査で得た統計です。調査では女性も約3分の1がNTR願望の性癖があることがわかっています。また、ゲイ男性580人が対象の最新調査でも、ゲイ男性はヘテロ男性に比べ 異人種やBDSMプレイの妄想率は低いという特徴差はあるものの、やはり同種の性癖を持っていることが確認されました。
この結果をもとに博士らは、双方合意のうえであればサードパーティーを組み込むことにより夫婦愛がより一層強まることもあると結論づけています。ただし、頭で想像するのと現実で起こるのとではかなりの開きがあるため、中途半端な愛情の夫婦が真似するとウツになるだけで終わるそうです。ちなみにLey博士は「セックス中毒は幻想」の著書で知られる著名人(下記動画の2:11から「仕事のストレスで風俗通いがやめられない」と悩む男性に、「性欲は病気ではない。病気のせいにするのはやめよう」と回答している青いシャツの男性)。
cuck&CNN嫌いの右翼が大反応
CNNの見出し「Cuckolding can be positive for some couples」の「cuckold」は、浮気の現場やそれを見る行為を指す隠語で、ネトウヨが弱腰の人を「cuck(寝取られ男)」と馬鹿にするので、よく目にする機会があるかと思います。トランプがシャーロッツビル暴動で「けんか両成敗」と右翼を擁護すれば「cuckでない」と讃えられ、遺族配慮の発言をすれば「cuck」と野次られる、ってな感じで使われます。人種差別にも。
CNNがcuckをまじめに記事にしたもんだから彼らを嫌う右翼が黙っているわけがありませんよね。さっそくネトウヨ陰謀説ニュースメディアのInfowars編集長が記事の画像をツイートし、cuck、cuckの大合唱となっています。
CNN literally promoting cuckoldry. pic.twitter.com/UiYAgrokm1
— Paul Joseph Watson (@PrisonPlanet) January 25, 2018
右派FOXも「アクセス減りすぎて浮気礼賛か」、「"cockholding"なんて聞いたこともない。こんなもので辞書引かせるな」とCNNを叩いていますよ。
するとInfowars編集長のツイートにLey博士が現れ、「保守系男性は寝取られ願望が強い。声高に野次るのはそれだけ妄想と欲望が強い証拠かもね」とリプライしました。え?そうなの?と思って米Gizmodoが取材したら博士からこんなメールが返ってきましたよ。
右翼編集長というのは知らなかったのだけど、調査ではこの性的妄想を楽しむ人の数はとても多いことがわかっているので、彼のフォロワーの中にもたくさんいると思うんだよね。健全でノーマルな性的妄想や行為を公の場でバカにする人を見るのは悲しいし、困ったことだと思う。オープンに語り合うことで、妄想を恥ずかしいことだとか異常なことだと悩むフォロワーが減ってくれたらうれしい。
まあ、なんせ58%ですからね。コメントはフルボッコですが、「この種の妄想と性欲をもつことは病気ではないので怖がることはない、ということを広めること」が目的なので気にしてないそうです。「男らしくないと思われるのがこんなに怖いものなんだね」と感心していました。
Image: Shutterstock.com
Source: Archives of Sexual Behavior, CNN, YouTube(1, 2)
Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文]
(satomi)