宇宙旅行も使い捨てはやめてエコロジカルに!
去る1月13日、2tの荷物を積んだ、SpaceXの補給船Dragonが太平洋に着水し、1カ月の宇宙旅行から帰還しました。
2017年12月15日にファルコン9に積まれ、フロリダのケープ・カナベラルで打ち上げられたこのDragon。実は2015年にも一度ISSに行っており、今回で2度目の再利用なのでした。
ちなみに、SpaceXがNASAの商業軌道輸送サービスとしてロケットを飛ばしたのはこれが13回目となります。今となっては、SpaceXは当たり前のようにロケットを飛ばしているイメージですが……民間でロケットを飛ばせられるって凄いことなんですよね。
このDragonはISSからの離脱時、NASAが旅立つ様子を生中継していました。
LIVE NOW: @SpaceX’s #Dragon; cargo vehicle departs @Space_Station; after almost a month on orbit. Watch: https://t.co/ZuxLDtzW9c; pic.twitter.com/aI8T6Hwt9v
— NASA (@NASA) 2018年1月13日
飛行中に多少の摩耗やキズなどが発生したものの、国際宇宙ステーションへネズミなど実験用の荷物を届けるミッションは問題なくクリア。3Dプリントされた光ファイバーやネズミなど、届けられた物資はこれから無重力環境下での実験に使われ、未来の科学技術や医療に貢献することになるでしょう。
なおこの着水時、SpaceX公式アカウントからも「良く飛沫を上げて着水したことを確認した」とのツイートがありました。
Good splashdown of Dragon confirmed, completing the second resupply mission to and from the @Space_Station; with a flight-proven commercial spacecraft.
— SpaceX (@SpaceX) 2018年1月13日
SpaceXはロケットやカプセルの再利用を積極的に進めようとしており、年末までにはファルコン9を完全に再利用可能なロケットとして一歩上の段階に押し上げようと考えているとのこと。CEOのイーロン・マスク氏も、「最初はそのつもりはなかったけれど、やらない理由もないでしょ。最悪、バクハツするだけだし?」というマスク節が炸裂。ですが「ここまで来るのに15年かかったんだ」と苦労も垣間見られます。
機体や部品を再利用し、低コストで宇宙へ行けるようしなければ、宇宙開発や移住などが夢のまた夢のままで終わってしまうかもしれません。マスク氏は「再利用は宇宙開発にとって革命的なことだ」と述べていますが、それはつまり宇宙旅行がより身近になってくるということでもあります。
次なるSpaceXの計画は今月、27個のエンジンを搭載し、Teslaモータースのロードスターを積んだ「ファルコン・ヘビー」ロケットの発射を予定しているようです。こちらも楽しみですね。
Image: Facebook
Source: Twitter(1, 2), SPACE.COM via DIGITAL TRENDS
(岡本玄介)